受験生の皆様

Global News −南山大生の海外見聞録

英語が苦手、はもう卒業

アジア

原 雅典さん (大学院数理情報研究科)香港理工大学で研究交流に参加 [ 2012年9月6日〜9月21日 ]


香港理工大学の学生たちと


香港理工大学の学生たちと食事に行って


フェリーに乗船して夜景を楽しんだ


日本のアニメキャラクターが人気

海外で自分の研究を発表できる機会なんて、めったにない。
先生から話があった時、やる気満々で参加を決めた。
以前、日本で開かれた国際的な学会にアルバイトとして参加したことがあり、海外の人たちの独自の文化に触れ、とても刺激的で興味を持った。
学会に参加することで、自分の見識がさらに深まると確信していた。

ただし、問題が一つあった。
それは英語が苦手なこと。
プロジェクターに映すスライドの内容はもちろん、発表もすべて英語で行わなくてはならず、辞書や海外の研究論文を片手に四苦八苦しながら準備した。
私の研究は、病気の患者数に対する受け入れ病院の体制など、医療サービスにおける問題点を数式としてモデル化し、より効率の良いシステムを考えるというもの。
どの病気の患者が多いか、それに対して病院側の受け入れ体制は整っているのか。
すべての患者が等しく医療サービスを受けるためには、どこにどのような規模の病院を建てれば良いのか。
香港理工大学の学生や先生方を目の前にし、自分の研究について聞いてもらえる喜びは大きく、とても貴重な経験になった。

実際に滞在してみた香港は、物価がとにかく安かった。
特に交通インフラが安く、地下鉄は20〜30円、タクシーは初乗り200円ほどで乗ることができる。
日本のアニメが人気で、キャラクターがついたTシャツを着ている人を何人も見かけた。
困ったのは、やはり言葉が通じないこと。
地元の人が利用する大衆食堂のような場所だと、メニューも全部中国語でさっぱりわからない。
香港の学生たちは、そんな穴場的なところにたくさん連れて行ってくれた。
彼らは気さくで明るく、とても勤勉。
夏休み中にも関わらず研究室に行けば必ず誰かいて、私たちの発表について有益なアドバイスをくれた。
彼らとの他愛のない会話で感じたのは、文化の違いの面白さだ。
例えば、曜日の表記の違い。
日本では月、火…だが、香港では星期一、星期二…と表すなど、互いに驚いては笑い合った。

そして、痛感したのが英語の大切さ。
海外での研究発表は得るものがたいへん多く、貴重な機会だった。
しかし、研究発表だけでなく、そこで出会う人たちとより深く交流し、新たな発見をするために、英語をもっともっと積極的に身につけたい。
強くそう思う。
英語への苦手意識は、もうすっかり消えた。

見聞録メモ

おすすめの食べ物

火鍋

日本でいう鍋のようなもの。最初にいくつかの調味料をブレンドしておき、鍋の具をそれにつけて食べる。麩を丸めて揚げたものや、おもちなど具の種類もいろいろ。

高校生へのメッセージ

「何かに挑戦してみたい。」そんな思いがある人にとって、南山大学はそれが実現できる場所です。今はまだ挑戦したいことがなくても、何かを見つけることができるはず。私も高校生の時は明確な目標は持っていませんでした。様々な機会に恵まれた南山大学で、友人と切磋琢磨しながら、目標を見つけてください。

(2013年6月掲載)