(cache) WZ editor manual

WZエディタ・マニュアル


[戻る]





          INDEX



■ 終了のパス


起動に関しては、格別、問題はないと思うが、終了に際しては、ちょっとしたコツがある。
終了の際に、ここでは、「名前を付けて保存」を選んでいるが、既存ファイルであっても、そこに少しでも編集を加えたら、その終了に際しては、同じダイアログボックスが出るので、同じことだろう。

とにかく、下図のような窓が出て、保存すべきファイル名を聞いてくる。上書き保存以外では、最低限、保存するパス名(ドライブから保存するファイルを納めるフォルダまでの絶対パス名=「D:\My Document\data\」など)を決めなければならない。「保存する場所」の窓の右端の▼をクリックして、ツリー構造をたどり、該当フォルダを探す手もあるが、以前に使ったことのあるフォルダに格納するのであれば、もっと簡単に出来る。
パス名は、過去に使ったフォルダを記憶しており、履歴が残っている。これを利用する。

下図で、「パス」ボタンをクリックする。

wz editor


「パス/マスク ヒストリ」ダイアログボックスが出て、過去に使ったフォルダのパス名が一覧される。
よく使うフォルダやドライブ(フロッピーなら、A:\ )は、だいたい決まっているし、最近、使ったものが上位になっている。
該当フォルダをカーソルで指定して、OKボタン押下する。

wz editor


該当パスにフォルダが移る。

wz editor


ここで、下図のように、ファイル名を付けて保存する。
ツリー構造をたどって、該当フォルダを探すより、はるかに早く保存までの作業を終えることが出来る。
もし、パス名にないものでも、類似のパス名を選んで、後は、「一つ上のフォルダへ」ボタンを押下して、たどれる(少なくとも、最初のカレントフォルダから探すより、早くたどり着けるはずである)。

wz editor


● 最近使ったファイル


これに関連するが、すでにWZエディタを1つ起動している時、最近、使ったファイルを参照したい場合、似たような「履歴」を使うことが出来る。

下図のように、メニューバーの「ファイル」の下方にも、最近、使ったファイルの一覧が表示されるので、適宜、選べば、該当ファイルが開く(フロッピーやリムーバブル媒体の場合、マウントされていないとエラーになるので留意されたい)。

wz editor


だが、これは最新の10個だけしか、履歴が残らない。
それ以上の履歴は、次の方法で、参照呼出が可能である。
下図のように、メニューバーの「ファイル」→「その他」→「最近使ったファイル」を選択する。

wz editor


すると、かなり以前に遡って、WZで開いたファイル一覧が表示される。

wz editor


ここでは、WZの「readme.txt」を最近、開いているので、それを選ぶ。
下図のように、「最近使ったファイル」として、読み込まれる。

一連の作業で、何度も修正や参照をしたいファイルがある時、非常に便利な機能である。

wz editor


このページのトップに戻る



■ 変換


メニューバーの「編集」→「変換」内のメニューに、あまり知られていないが、いくつか役に立つツールがある。
置換機能などで、これと同じ作業をしようとしたら、結構、面倒なのだが、この「変換」機能だけで、かなりのことが出来る。

wz editor


そのうちで、よく使うものとして「半角文字と全角文字の変換」を使ってみる。
なお、全文を一括置換するのでない限り、あらかじめ、範囲指定をして、これを使うのが常套的な使い方である。

wz editor


下図のように、「文字の変換」ダイアログボックスが出るので、ここで各種の指定が可能である。

wz editor


大体において、全角文字を半角へ、あるいはその逆への変換が多いと思われる。
MS−DOS時代のVzエディタでは、「ZENHAN.DEF」というマクロがあり、これを読み込んで、この機能を使っていたくらいだから、結構、需要があると思われる。
この際、気を付けるべきは、文字列の中で、何が「カタカナ」で、何が「記号」なのか、判別をしてから、変換する、ということである。間違うと、思いもかけない変換になってしまう。

筆者は、一太郎ユーザだが、ある種の条件下で、たくさんのカタカナ表示の文字列を、一括して半角文字にする場合などに使っている。一太郎(というよりATOK)は、設定にもよるが、ユーザが打鍵して、F8変換で半角変換したカタカナを、ユーザ辞書に記憶し、登録してしまうので、それでは後々、困る。その場合、この機能が役に立つ。

これ以外に、「変換」メニューでよく使うものとしては、「小文字へ変換」や「行末の空白を除去」などがある。
前者は、HTML ファイルなどで、ファイル名を英数字の大文字から小文字に変換しないと不都合な場合などの時に使う。後者は、ネットから落としてきたデータで、不要な空白を(全角も半角スペースも)取り除きたい時などに、よく使っている。

これらの処理は、そうしょっちゅう使うわけでもないし、1つ1つは、小さいことであるが、本格的にやろうとしたら、結構、面倒なはずである。
少なくとも、SED やAWK のスクリプトを使ったり、または専用のツールが必要になる(オンラインソフトで、「テキストショップ」という、文字列情報を専門に処理するシェアウェアがあった)。
そうしたツールなしで、エディタ内だけで処理可能なことが、上記のメニューだけ、あるのだ。憶えておくと、必要になったとき、助かるはずである。


このページのトップに戻る

■ コピー&ペースト


ワープロソフトでもそうであるが、デジタルライティングにおける操作の要諦は――。

1)文字列のコピー
2)文字列の削除
3)文字列のペースト(貼り付け)
4)文字列の移動(削除+ペースト)

これに尽きる。
これらの操作はツールバーにアイコンがあるが、この際、ショートカットキーを使うことを強く推奨する。
次のキーの組み合わせがWindows標準のショートカットキーである。

CTRL + C  →コピー
CTRL + V  →ペースト
CTRL + X  →削除(切り取り)
CTRL + A  →全範囲指定
CTRL + Z  →前の処理の取り消し(やり直し)

ここで、一太郎などで割り当てられている「CTRL + R」は、「(前回の処理の)繰り返し」ではないので、留意されたい。WZでは、このキーアサインは、「置換」機能に割り当てられている(Rは「Replace」のRだろう)。

ともあれ、上記のショートカットキー(これに付け加えるとすれば、「CTRL + S(=上書き保存)」だろうか)を憶えるだけで、かなり文章を書くのに効率化が図られる。

ちなみに、メニューバーのメニューを出す時も、ショートカットキーが使える。
これは、Windows標準の機能だが、メニューには、その後に必ず「編集(E)」といったキーアサインの頭文字が記されている。
この場合、ALT + Eキー同時押下で、「編集」メニューが開く、ということである。さらに、「編集」メニュー内で、例えば「変換(F)」とあるから、この場合は組み合わせなしに、「F」キー押下する。と、「変換」ダイアログボックスが現れる。そして、さらに「行末の空白を除去(S)」とあるから、ここでも「S」キー押下すれば、該当ダイアログボックスが出る。
このように、ALTキーと組み合わせて、メニューを表示し、さらにサブメニューは、そのショートカットキーを打鍵することで表示させれば、ホームポジションから手を離さないで、シームレスな作業が可能になる。

なお、範囲指定だけは、マウス処理で行った方が間違いがない。打鍵中は、なるべくキーボードから、特にホームポジションから指を離したくないのだが、SHIF +カーソルキー(→や←)で範囲指定するくらいなら、マウスを使った方が無難である。シフトキーとカーソルキーを扱うには、どのみち、ホームポジションから指を離さざるを得ない。だったら、マウスの方が、より正確に範囲指定することが出来る(少なくとも、筆者はそうである。キーボードだけで処理できる、という人がいれば、その方は、そうすればよいと思う)。

では、以下に実例を上げる。

WZエディタのフォルダ内にある、「readme.txt」を開いて、任意箇所を範囲指定している。

wz editor


この状態で、CTRL + Cキー同時押下する。すると、内容が、コピーされる。
より正確に云えば、クリップボードに転写される。クリップボードとは、Windowsが標準で装備している一時的格納庫であり、文字列であれ、画像データであれ、コピーや切り取りされたデータは、一時的に、ここに格納される。

ただし、本当に一時的なものなので、その次に別の文字列(たとえ、ピリオド1個でも)をコピーしたら、前のデータは上書きされて消えてしまう。
これを不便に感じる人は多いので、クリップボードの拡張機能を求める声は多く、実際にオンラインソフトで、そういうツールが沢山、出回っている。Vector で「クリップボード」を検索してやれば、いくつもヒットするだろう(これについては、後述する)。

コピーした文字列は、別のエディタ(やワープロ)画面にペースト出来る。 下図は、別途、起動したWZ画面に、CTRL + V キー同時押下で、ペーストしたところである。

wz editor


少し、見づらいが、「全範囲指定」、つまり、アクティヴな画面にある、全ての文字列を範囲指定することも出来る。
ショートカットキーのCTRL + A キー同時押下で、下図のように、画面内の全部の文字列が範囲指定される。

wz editor


「削除(=切り取り)」も、同様に可能である。
下図で、範囲指定して、CTRL + X キー同時押下する。

wz editor


下図のように、切り取られる(データは、クリップボードに送られる)。

wz editor


ここで、今の(切り取りの)処理を、やり直したい、と思ったら、CTRL + Zキー同時押下によって、直前の操作を元に戻すことが出来る。
下図のように、切り取られた箇所が、元に戻っている。

wz editor




このページのトップに戻る

● QTClip


クリップボードの拡張機能ツールで、代表的なものでは、QXエディタの姉妹品「QTClip」がある。
常駐させておき、必要になれば、いくつか前にコピーや切り取った文字列を参照し、再利用できる、というものである。

起動させると、下図のようなウィンドウがデスクトップに表示される。

wz editor


下のペイン(窓)が、コピーされた文字列の「クリップボード履歴」であり、上のペインは「テキスト一覧」といって、一時的ではない、保存テキストである。なお、これは最新版(Ver.2.6)で、以前の旧版には、保存機能がなかった由。
「クリップボード履歴」には、50個までの文字列を記憶させ、好きな時に、前にコピーした文字列を選択し、再利用することが出来る。
また、恒久的に利用したい文言があれば、ドラッグ&ドロップによって、「テキスト一覧」ペインへ移すことで、保存が可能である。

なお、CTRL + C でもコピー出来るが、OLE対応ソフトならば(ワープロやWZエディタは対応している)、該当する文字列を範囲指定して、ドラッグ&ドロップで、「テキスト一覧」へコピーすることが出来る。その後、「クリップボード履歴」へと、またD&Dする。まぁ、ショートカットキーを使った方が早いと思われる。

なお、「QTClip」は、Vector サイトからダウンロード可能である。

任意のフォルダに解凍するだけで、使える(筆者は、面倒くさいので、QXエディタと同じフォルダに格納している)。
作者は、「スタートアップ」フォルダに、ショートカットキーを作って、常駐を奨めている。あまりリソースも消費しないし、大体、常駐していないと意味がないソフトなので、これは、必要な時、使う、というより、常駐させておいた方がよいだろう。

いったん起動させたら、右上の×印をクリックしても、(スタートアップに設定しなくても)タスクバーに常駐している。終了させるには、タスクバー内のアイコンを右クリックして、メニューから「常駐解除」を選んでやらなければ、終了しない。

同じく、メニュー内の「設定」で「ホットキー」が設定可能である。ホットキーとは、そのソフトがアクティヴでない時でも、それを呼び出すことが出来るようなキーアサイン(キー割り当て)を意味する。

他のキーアサインとバッティングしないような組み合わせで、例えば「CTRL + ALT + SHIFT + Q」などで、タスクバー内から、一挙に、アクティヴにすることが出来る。

このページのトップに戻る

● テキストスタック


実を云うと、外部のフリーソフトに頼らなくても、WZエディタには、それ相応のクリップボード拡張機能を内蔵している。
「テキストスタック」といって、Windows標準のクリップボードより柔軟性があり、格納される文字列も複数可能で、64KB までの容量を持つ。メモ帳で扱えるテキストファイルの上限容量が 32KB とのことだから、かなりの余裕だろう。
これは、MS−DOS時代からのVzユーザには、お馴染みの機能なので、最初のセットアップの時、Vzのキーアサインを選択したユーザは、そのまま、使えるが、Windows標準のキーアサインを選択したユーザは、カスタマイズする必要がある。

少し、特殊なカスタマイズなので、一番初めのカスタマイズには含めていない(あまり、初心者向けではない、と判断されたからである)。

とはいえ、それほど難しいことではなく、まず、「表示」→「オプション」→「編集」タブで、「テキストスタック」を「使う」に、ドロップダウンメニューから、選択する(下図、参照。デフォルト値では、「Vz準拠キー定義だけ使う」になっている)。

wz editor


次に、「ツール」→「キーカスタマイズ」で、新たにキーアサインを選択する。

これは、マニュアルやヘルプを見ても、よく判らないのだが、「キー割り当て」の「コマンドの選択」では、「編集系」「コピーしてクリップボードを空に(テキストスタックを使用時はテキストスタックからポップ)」という、非常に判りにくいコマンドを選ぶ。

wz editor


さらに、「キー割り当て」で、CTRLキーと組み合わせるキーアサインを入力する。
ここでは、キーアサインは、Vz時代のそれに準じて、「CTRL + J」にしたが、むろん、各自、好きなキーの組み合わせで構わない。

wz editor


これによって、次に、(いくつかコピーや切り抜きの作業を行った後で)、CTRL + Jキー同時押下によって、過去にテキストスタックに格納された文字列が、順次、出てきて、貼り付けられる。残念ながら、一覧リストから、任意の文字列を選択する、ということは出来ないので、QTClipなどよりは、使い勝手は悪い。だが、一応、WZエディタでも、クリップボードだけに依存しない独自の格納場所と、それを再利用する機能が、ちゃんとあるのだ。


さらに云えば、上記の機能は、あくまでも、クリップボード拡張機能であって、「コピー」や「切り抜き」処理をした文字列しか、対象にならない。
デリートキーやバックスペースキーで「削除」された文字列は、クリップボードには格納されないので、これは、別な方法で、復活する機能がある。

「削除文字の復活」機能で、Vz及びEMACS 準拠キーアサインでは、「SHIFT + CTRL + D」キー同時押下によって、動作する。Windows標準では、新たにキーカスタマイズする必要がある。
クリップボード拡張機能よりは容量が少なく、500 バイトまでのバッファに、削除された文字列が記憶され、古い順に消去される。

これは、Vzエディタ時代に「CTRL + U」キー同時押下で実現していた機能なので、Vz互換のキーアサインだと、同じキー割り当てになるが、3つもキー押下するのは、面倒だ、という方は、キーカスタマイズで、そのように割り当てするといいかも知れない。
キーカスタマイズでは、「挿入系」の「最近、削除した文字列を挿入」コマンドを選択する。

該当キー押下すると、下図のようなダイアログボックスが出る。 ここでは1つだけだが、普通は、複数の削除した文字列が一覧されるので、任意の文字列を選んで、OKボタン押下すれば、削除文字は復活する。

wz editor


実際には、上記2つのキーアサインを憶えて、日常的に使うWindowsのエディタ・ユーザは、かなり希少ではないか、と思うのだが。
まあ、憶えておいて損はないだろう。

これに関連して、ちょっと、不思議に思ったのは、かの「超整理法」の野口悠紀夫氏が、これらのオンラインソフトを知らない(らしい)ことである。
確か、「超整理法3」で、クリップボードの一時的な性質について不満を述べられ、これをクリアしたツールかエディタがないものか、と書いておられた。しかしながら、その時期に、WZエディタにテキストスタックや削除文字の復活機能があったことは確実である。まぁ、テキストスタックは使いにくいので、では、オンラインソフトのツールは、どうか、と云うと、(今より機能面では、不完全だったかも知れないが)少なくとも、QTClip があったことも確かである。
その後、改訂された「超整理法」文庫版(2003年刊)においても、氏は、同じ不満の記述を残しておられるので、たぶん、使われていないのだろう、と思われる。だが、氏ほどのPCのパワーユーザが、どうして? と感じてしまう。

ただ、氏のPCへの接し方を見ていると、ある程度、伺えるものがあって、それは、基本的にPCや、特に、それを介したインターネットに、依存的にならない範囲でのユーザであるべく、努めている、ということだろう。PCやネットの便利さは、認めているが、それに溺れて、手段と目的を混同してしまうような愚は避けている、というべきか。
それによって、氏は、GREP については語っても(これは、WZに付属ツールのアイコンとしてある)、正規表現を使ったそれには言及しない(エディタのヘヴィ・ユーザなら、置換その他で、必ずと云っていいほど、正規表現を使った検索/置換機能を使うし、言及するものである)。また、オンラインソフトについても同様である。

実は、GREP に関しては、WZでは、ver.3 まで、論理積の演算(つまり複数の単語の掛け合わせによる検索)が可能だった。それが、ver.4 になって、それまで外部プログラムだったものを、内部に実装することで、改善を図ったのだが、その際に、この論理積による演算が使えなくなった、という事情がある。
しかし、ver.3 時代でも、野口氏は、GREP での、AND 検索による論理演算が難しい、と述べておられたので、たぶん、そういった、ややこしいことは、しない、ということだと思われる(といっても、「&」記号で2つの単語を組み合わせるだけだったのだが)。

MS−DOS時代には、「パワーサーチ」という、コマンドを使わないで、論理演算が可能なツールを「超整理法」で推奨していたので、要は、コマンドを使うか、否か、が分かれ目だと判断される(MS−DOS時代のヘヴィユーザなら、GREP のコマンドを駆使して、かなり複雑な検索をこなし、さらには、何度も行う処理は、バッチファイルを作って、それで行っていたはずである)。

これらのことから、氏のスタンスは、ある意味で明確だろう。つまり、ごく普通のビジネスマンが使うだろう機能より以外/以上のことは、出来るだけ、避けているのである。
GREP は便利ではあるが、本来、UNIXから発した処理系のツールであるから、コマンドで使うのが正統であり、そうなると、否応なく、正規表現に触れないわけにはいかない。だが、それには言及しない(踏み込まない)。多忙なビジネスマンに、コマンドやそのオプション(引数)が必要な機能など、かえって迷惑だろう、との判断か、と思われる。

しかし、これは、あまり前向きの方法論とは思えない。少なくとも、筆者の業務形態や、その作業環境では、いやでも、正規表現を使った処理が必要になってくるし、いったん、それを知って、使えば、作業効率が飛躍的に高まるからである。
どれくらい違うか、というのは説明が難しいが、例えば、Google などの検索エンジンで、複号語による連続した文字列を検索するのにダブルコーテーションで囲めば、ノイズが減り、ヒット率が向上するが、それを知っているのと知らないのと同じくらいか、それ以上は違う、と断言できるだろう。
さらに、文章中に、グチとも見えるツールの不備を書くくらいならば、それがすでに実現されて、オンラインソフトとして出回っていること、市販ソフトではないが、そういうものが存在していることは、(たとえ、使わなくても)知っておいて損はないだろう、と思うのである。

まぁ、しかし、そんなことを云っても仕方がない。人それぞれ、方法論があり、氏ほどの方であれば、その人独自の「PC哲学」とも云うべき境地に達していることは、疑いようがないわけだから。
とはいえ、筆者としては、それに与する気はない。だから、ここでは、遠慮なく、便利なオンラインソフトがあれば、それに言及するし、正規表現が必要だ、と考えれば、それの使用を説明する。ビギナーには、少しハードルが高いかも知れないが、その使い方を知っているのと知らないのでは、PCの操作上、比較にならないくらいの作業効率の差が出てくるからである。


ついでに付言すると、MS−DOS時代の一太郎5までは、独自仕様の「クリップボード」があって、それには最大12個までの文字列やデータ(ジャストシステムの姉妹ソフトで作成されたファイル内のデータ)を、一時的に格納しておき、取り出してペーストすることが可能だった。それがWindows版になって、同じ一太郎からも、この機能が消え、Windows標準のクリップボード、つまり1個だけの仮倉庫になってしまい、ユーザの幻滅を招いた、という経緯がある。その後、これに対して、ジャストシステムが一太郎の機能拡大で、MS−DOS時代のような複数のデータ収納可能なクリップボードを設けることは、ついになかった。
オンラインソフトで、あれだけ、クリップボード拡大機能のツールが出ているのだから、ユーザの需要は、メーカも判っているはずである。しかし、MSにせよ、ジャストシステムにせよ、ワープロメーカは、過剰とも云える機能のエスカレーション(軍拡競争)の中でさえ、Windows標準の枠組み内でのそれにとどまり、そのニーズに応えようとはしないのである。
残念という他はない。

このページのトップに戻る




△ Literacy  ▲General Index
<< Prev      Next >>




Last Updated: 2007.05.07