「紀香さんは教団の受付をしており、教祖のお気に入りでした。テレビで 彼女が教団の教えを口にした瞬間、やっぱりな、と思いました」
「実は藤原紀香さんは、ある宗教団体に通っていました。その団体は『誠成公倫』といって、非常に謎めいた教団です。彼女は西宮の教団施設の受付に座っていました。来たばかりなのに即、受付さんに抜擢されたと聞いています。『あそこ(受付)に座っていた子、最近、テレビに出てる藤原紀香だ』と教団内の知人に聞いて、テレビを見たら、ほんとにそうでした。やっぱりきれいで目立ってましたし、スタイルも抜群でした」
こう証言するのは、宗教団体「誠成公倫」の内部事情に精通する元信者A氏である。別の元信者B氏も続ける。「彼女が来て、間もないころだったでしょうか。会場で座って話を聞いている紀香さんを見ました」女優業をはじめ、司会などでもマルチタレントぶりを発揮している藤原紀香(32)。CM出演も多く、日本で最もメジャーな女優の一人である。
そんな紀香が宗教団体の受付に座っていたとは、にわかには信じ難い。だが、この教団の法王(信者は教祖のことをこう呼ぶ)の元側近C氏も、小誌の取材に対して、きっぱり断言する。「紀香さんが「誠成公倫」に通っていたのは事実です。彼女は美人なんで、すぐに法王の目に留まったんでしょう。それで教団の受付をさせられた。
本人は好き好んで受付をしていたわけではないと思います。受付では、ブスーッとしていた印象がありましたから。どうも、『(会場に)来たら、受付に入れ』と法王に言われていたようなんです。
紀香さんが通っていたのは、阪神大震災(95年1月17日)の前後ぐらいだったと思います。確か島田紳助の番組(編集部註・93年から関西で放送されている『クイズ!紳助君』)に紀香さんが出ていたころでした。記憶では、何ヶ月かの間に、数回は見ています」誠成公倫とは、一体どんな教団なのか。
「新宗教教団・人物事典」によると、昭和40年に宗教法人の認可を受けている。
法王は八島義郎氏(89)。現役信者D氏が戸惑いながら説明する。「入信に際しては、信者の紹介がなければ入る事ができません。見学に関してもそうです。会場内では八島法王様の代弁者である教師があいさつし、『御祈念』というものをするんです。これは、法王様とつながるための瞑想のようなもの。基本的に正座です。その間約15分で、代弁者の『終了いたします』という合図でみんな2回手を叩く。
その後は、『御講話』に入ります。法王様は“幸せのプロ”ですから、法王様にまつわる話などです。そして、『質問コーナー』に続く。これは信者からの質問に法王様本人、あるいは教師が代弁して答えるんです。以前は『お答え』と呼んでいましたが、今は『反応』と言っています」
誠成公倫によると、現在の信者数は約十万人で、女性信者の比率のほうが高い。
集会施設は、西宮の他、大阪、東京の町田や埼玉、鹿児島など、全国24ヶ所だという。集会はほぼ毎日行われており、会場に向かう信者は、男性は紺のスーツにネクタイ、女性はピンクなど明るい色調のスーツやワンピース姿が多いのが特徴。
男女とも黒いカバンに黒い靴が義務づけられている。年に3回ある「歌唱劇」と呼ばれる宝塚風の大イベントには、全国各地から大勢の信者が押し寄せる。
小誌は今回、数十名の教団関係者から話を聞いた。現役信者から絶賛の声が聞かれる一方脱会者からは怒りの証言が続出した。「結婚についての質問をした、ある人への『反応』は、『1,2回目はちょいちょいと済ませて3回目で良い結婚になるでしょう』ですよ。私も当時付き合ってた彼に対しての質問をしたんですが、『最高の相性です』といわれたんです。それで結婚を決めたんですが、単なる暴力亭主。すぐに離婚しました」(元信者E氏)
「私を会に誘った人は肝臓を患ったんですが、病院に行くより、ここ(会場)に座っていたほうがいいと法王に言われて、それに従ったんです。その人は結局、死んでしまいました。その娘はそれでも熱心な信者で、教えを守って、葬式の時もニコニコしてるんですよ。信じられませんでした」(元信者F氏)「八島氏の『反応』によって、他県から西宮に移り住んだ人が何人かいる。ところが、その後、阪神大震災があり、そのうち数人は死んでしまったんです」(元信者G氏)
元信者H氏は「教団のもう一つの特徴は、非常に性的な匂いがする点だ」と指摘する。「八島氏は、よく壇上でエロ話をしてました。『女の内股は下から上に撫で上げろ』とか、『処女で結婚するのはよろしくない。初夜が不安になる。幸せになるには、不安はだめだ』とか、『金さえ持てば、女性は何とでもなる』とかね。『主人が変な器具を使って困る』と質問をした人に対する『反応』は、『それはいい兆候です。どんどん使ってください』でした」
男性信者にスカートを被せる
この教団には、「現象」なるものも存在する。八島氏から出るオーラで体質改善が起きることだという。「『現象』を受けるには、ご記念をして法王と繋がらなければなりません。『現象』を受け、法王のパワーを頂いた結果、女の人が飛び出してきて、座っている男性信者にスカートを被せたり、男性信者の中には、服の上から陰茎をしごく所作をしたりする人もいました。信者たちはみんな、それを見てケタケタ笑っているんですがね」(同前)
教団の創始者である八島氏には、様々な顔がある。彫刻家、画家、作詞・作曲家・・・。八島氏の素顔を明かすのは、元信者のI氏である。「八島氏が作詞・作曲して自ら歌った『恋の大阪』は、98年6月、オリコンチャートの演歌部門で2位までいきました。一人100枚単位で買う信者たちのお陰ではありますが。
八島氏は、かなりの女好きでもある。好みのタイプは色白、ぽっちゃり、ロングヘアーで、笑顔がきれいなお嬢さんです。きれいな子が来ると必ず受付に入れていた。
受付はなろうと思ってなれるものではない。一般の信者からすれば、受付は、八島センセイから声を掛けられたんだから素晴らしい人なんだとなるんです。選ばれた人たちですね」
元信者J氏も八島氏の女性関係を打ち明ける。「八島氏は、新大阪とかに、最盛期4,5軒マンションを持っていて、そこに受付さんらを誘ってました。年齢とかは関係なく、好みのタイプには手を出すといった感じです。私は八島氏がお気に入りの女性とトラブルになり、『反応』で他の人と結婚させたケースを聞いていま
す。実際、信者同士、よく『反応』で結婚させられていますから」
J氏によれば、八島氏は女性信者のコントロールが非常に巧みだという。「例えば八島氏がいくつかのケーキを買ってきたとする。そのうち一つだけは、高級なケーキ。これを『○○さんにあげましょう』とみんなの前で言うんです。すると微妙な嫉妬心や選民意識が生まれて女の争いになる。『私のほうが・・・』という状態。
帰りにその人だけに握手するとポーっとなってしまうんです。外から遮断された世界だから、それが成立するんです」
話を紀香に戻そう。紀香の大学時代の同級生の父母は、自分の娘も誠成公倫に通っていたことを認めた上で、こう語る。「娘からは、紀香さんも他の友人と来ていたことを知り、大丈夫だと思って通っていたが、献金の話を持ち出されて、おかしいと思って止めた、と聞いた事があります」
一方で、誠成公倫には寄付金を巡るトラブルもある。「もともと、信者は医師、弁護士、財界人など、高年収の人が多いのですが、だいたい大きな施設を新たに作るときが凄まじいんです。比較的新しいところだと、西宮(平成4年)や浦和(平成11年)。この二つは巨大施設です。私はかつて、八島氏から任命されて献金係をした事があります。隠しもせずに現ナマを箱にぼんぼん入れる。その後はちゃんと専用の部屋を作って、そこに持っていくようになりました。私も豪邸一軒建つくらい献金しています。
八島氏の生活のためにも教団のためにも金は必要だという考えでしたね」(前出・B氏)
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