2012年06月02日
尾崎紀世彦、逝く
5月31日午前0時5分、尾崎紀世彦さんが癌治療のために入院していた東京都港区の病院で亡くなった。享年69歳。言葉を失いました。こんなに早く亡くなるとは思いにもよりませんでした。
小学生時代、ピンキーとキラーズの今陽子やいしだあゆみなど、それまでどちらかというと女性歌手に憧れていた拙の意識を、こんなに格好よく抜群の歌唱力を持った男性シンガーがいることに目を向けさせたのが尾崎紀世彦であった。1971年レコード大賞を獲得したときの雄姿を今も忘れることができない。受賞曲「また逢う日まで」にどれだけ感化されたことか。当時9歳の拙をトコトン夢中にさせてくれたのが、尾崎紀世彦その人だったのである。
拙が好きなキヨの歌に「蒼空」という曲がある。「また逢う日まで」と同じ阿久悠の作詞によるもので、「もし俺が死んでも、遠い誰かに知らせを出すな、花を飾って泣くな、長い話で時間をとるな」という歌い出しで、「蒼空の下に体を横たえて、忘れかけていたその蒼空の色を思い出しながら眠りたい」という内容でこの歌は締めくくられる。この曲は拙の死生観に大きな影響を与えた。もし、拙が余命幾ばくもない状況になったら、これとまったく同じ言葉を遺言として残すだろう。もしかしたら最期のキヨの胸に去来したのもこの曲だったのではないかと、そんなことを勝手に想像してしまう。
キヨ、これまで本当にどうもありがとう。安らかにお眠りください。
mickbanzai at 22:50│Comments(4)│TrackBack(0)
トラックバックURL
この記事へのコメント
1. Posted by kumiko 2012年06月29日 00:52
路傍の石さん、こんばんは。
キヨさんが亡くなって、早くも1ヶ月が経とうとしています。とても寂しいです。
路傍の石さんはきっと記事を書いて下さると思いました。
「蒼空」はキヨさんの遺言みたいな歌詞ですね。
キヨさんが亡くなって、早くも1ヶ月が経とうとしています。とても寂しいです。
路傍の石さんはきっと記事を書いて下さると思いました。
「蒼空」はキヨさんの遺言みたいな歌詞ですね。
2. Posted by 路傍の石 2012年06月30日 16:29
kumikoさん、ご無沙汰しております。
> キヨさんが亡くなって、早くも1ヶ月が経とうとしています。とても寂しいです。
> 路傍の石さんはきっと記事を書いて下さると思いました。
> 「蒼空」はキヨさんの遺言みたいな歌詞ですね。
昭和を生きた歌手や俳優など多くの人が亡くなっていくなかで、キヨまでがこんなに早く鬼籍に入ってしまったことは本当にショックです。今はキヨのことを想いながら歌を聴くのが一番の供養だと思っています。「蒼空」は名曲にして名唱ありの素晴らしい歌でしたね。
> キヨさんが亡くなって、早くも1ヶ月が経とうとしています。とても寂しいです。
> 路傍の石さんはきっと記事を書いて下さると思いました。
> 「蒼空」はキヨさんの遺言みたいな歌詞ですね。
昭和を生きた歌手や俳優など多くの人が亡くなっていくなかで、キヨまでがこんなに早く鬼籍に入ってしまったことは本当にショックです。今はキヨのことを想いながら歌を聴くのが一番の供養だと思っています。「蒼空」は名曲にして名唱ありの素晴らしい歌でしたね。
3. Posted by kumiko 2012年07月14日 08:45
尾崎紀世彦さんを「しのぶ会」が
9月2日(日)1時からホテルオークラ東京であります。
一般の人の参列も可能だそうです。次の通りです。
参加申し込み&問い合わせ:電話03(3499)1556(しのぶ会事務局)
8月10日まで受付。(午前10時から午後2時の間)
会費1万円で立食形式。
しのぶ会発起人は音楽家の前田憲男氏、筒美京平氏ら。
9月2日(日)1時からホテルオークラ東京であります。
一般の人の参列も可能だそうです。次の通りです。
参加申し込み&問い合わせ:電話03(3499)1556(しのぶ会事務局)
8月10日まで受付。(午前10時から午後2時の間)
会費1万円で立食形式。
しのぶ会発起人は音楽家の前田憲男氏、筒美京平氏ら。
4. Posted by 路傍の石 2012年07月15日 12:26
> 尾崎紀世彦さんを「しのぶ会」が
> 9月2日(日)1時からホテルオークラ東京であります。
> 一般の人の参列も可能だそうです。次の通りです。
芸能界の催しでこういうのは珍しいですね。キヨの芸歴の長さと人徳が偲ばれる企画だと思います。これを機にキヨが後世に語り継がれるシンガーであることを願ってやみません。