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15 Sep 2013 14:47

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不二家、とろける「ミルキー」投入のワケ

東洋経済オンライン 9月9日(月)6時0分配信

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不二家、とろける「ミルキー」投入のワケ

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不二家、とろける「ミルキー」投入のワケ
ミルキー新商品キャンペーンの発表会には、元AKB48の前田敦子さんが登場(中央)、左は不二家の櫻井康文社長

 「ミルキーは、ママの味♪」。

 耳に残るフレーズのテレビCMで有名な、不二家の「ミルキー」。練乳と砂糖、水飴を主材料にした独特の味や食感を特徴に、1951年の発売以来、ロングセラーを続ける定番のキャンデー(アメ)だ。不二家のキャラクター「ペコちゃん」を前面に打ち出した商品パッケージでも知られる。そのミルキーが、新機軸を打ち出した。

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■ 前田敦子さんをキャラクターに起用

 不二家は9月3日、ミルキーシリーズの新商品「生ミルキー袋」を発売した。同時に投入した「純なミルキー袋」と同じく、ミルキーのプレミアムタイプとなる。人気アイドルグループ「AKB48」の元メンバーで、若い世代を中心に人気のある前田敦子さんを新イメージキャラクターに起用。ペコちゃんとのコラボレーションも含めた、大々的なキャンペーンも展開する中で、生ミルキー袋は、最も力の入る新商品だ。

 生ミルキー袋は、2009年に不二家の洋菓子店で発売し、大ヒットとなった「生ミルキー」をベースに、スーパーやコンビニエンスストアなど一般の小売店に向けて、新たに商品化した。生ミルキーは冷蔵が必要だが、生ミルキー袋は常温でも販売できる。ミルキーの中に、柔らかなクリーム状の生ミルキーを閉じ込め、濃厚なミルクの味わいを出すとともに、口に入れるとすぐにとろける食感を持つキャンデーだ。

 生ミルキー袋の投入は、一見すると単なるバリエーションの追加とも言えるが、不二家・ミルキーの長い歴史の中で、一つの転換点を示しているかもしれない。「ミルキーといえばキャンデー。そして、キャンデーとは硬いお菓子」という従来の枠から、飛び出たことが象徴だ。

 不二家にとってミルキーや「ポップキャンディ」などのキャンデー類は、粗利が高い好採算商品。だが、近年、不二家のキャンデー類は、販売が停滞している。流通側の自主企画商品であるプライベートブランド(PB)化が進み、小売店での棚取り合戦が激化しているといった要因などもあるが、ある製菓メーカー幹部はやや突拍子だが納得感もあるシナリオを語る。「キャンデーが硬いことが、消費者に敬遠されている」。

 実際、キャンデーの不振は不二家に限っていない。キャンデーが収益の大半を占める製菓大手「カンロ」は、今年度(2013年12月期)は、売上高が184億円になると予想。実に前期比9.6%減と、ほぼ2ケタ減を強いられる厳しい業績見通しを示している。

■ 「軟らかい」キャラメルやガムがヒット

 一方で、最近の菓子業界には興味深い動きがある。もともと一定の硬さを持ったお菓子の食感を軟らかくして、食べやすくした新商品の投入が相次ぎ、消費者に受け入れられているのである。

 たとえば、森永製菓。定番商品の「森永ミルクキャラメル」は今年発売100周年を迎えたのを機に、歯に付かずサクっと食べやすいキャラメルとして「FUDGE(ファッジ)」を発売。好調に推移している。ロッテの「fit's(フィッツ)」はソフトなガムベースを使用し、従来品と比べ「フニャン」と柔らかい点が人気になっている。これらの商品はどれも軽い食感で、「口に入れたあとの食べやすさ」がある。カンロもキャンデーが不振の一方、「ピュレグミ」など、口当たりの軟らかいグミは好調で、ソフトな食感を持ったお菓子は、消費者のウケがいい。

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最終更新:9月9日(月)7時45分

東洋経済オンライン

 

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