原発事故不起訴「捜査尽くした」9月10日 4時6分
福島第一原子力発電所の事故を巡り、告訴・告発されていた東京電力の旧経営陣などについて検察は9日、全員を不起訴にしました。
検察は「捜査を尽くした」と強調していますが、告訴団は捜査が不十分だと批判していて、検察審査会に申し立てる方針です。
福島第一原発の事故を巡り、福島県の住民などが告訴・告発していた東京電力の旧経営陣など42人について東京地方検察庁は9日、全員を不起訴にし、その理由を説明する記者会見を2時間余りにわたって行いました。
この中で堺徹次席検事は「今回の規模の地震や津波を予測するのは困難で刑事責任は問えない」と結論づけたことについて「無罪判決を覚悟してでも起訴すべきだという考えもあるかもしれないが、幅広く専門家の意見を聞いて必要な捜査を遂げたうえでの判断だ」と述べ捜査を尽くしたと強調しました。
これについて国会の事故調査委員会の委員を務めた野村修也弁護士はNHKの取材に対し「告訴した側はより踏み込んでほしかったと思うだろうが、刑事罰を科すかどうかの判断なので厳格になされなければならない」と理解を示しています。
一方、告訴団は「東京電力側の言い分をうのみにした捜査で不十分だ」と批判して検察審査会に申し立てる方針で、地震や津波を予測できなかったとする検察の結論が妥当かどうか今後、検察審査会で審査されることになります。
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