新日本プロレスの東京・後楽園ホール大会(14日)で次期IWGPヘビー級王座挑戦者の小島聡(43)が王者オカダ・カズチカ(25)を撃破し、29日神戸ワールド記念ホール大会での王座挑戦に弾みをつけた。勢いづく小島は神戸決戦で「破壊王殺法」の投入も予告。挫折だらけの20代を過ごした剛腕が「挫折知らず」と断定する若き王者の再教育係に名乗り出た。
この日43歳の誕生日を迎えた小島はG1覇者の内藤哲也と組んでオカダ、田中将斗のIWGP・NEVER王者コンビと対戦した。
神戸決戦のW前哨戦が動いたのは18分過ぎ。外道が本気使用を禁止しているため、おそらく八分目くらいとみられるオカダのレインメーカーを、小島はダッキングで回避。そのまま後頭部へのラリアートを叩き込むと、最後は正面から首折り弾を叩き込み3カウントを奪ってしまった。
今シリーズはオカダから必殺技温存という屈辱的“おもてなし”を受けていた小島だが「当てることができないからって苦し紛れの言い訳をしてるようにしか聞こえない。それで“おもてなし”って滝川クリステルファンのオレに失礼じゃないか」と反論。実際にこの日の勝利で、王者の余裕が大きな間違いであったことを証明してみせた。
もちろん、これだけで見下され続けてきた鬱憤が晴れたわけではない。小島は「オカダは謙虚さが足りない。それはアイツが一度も挫折を経験したことがないから。真逆の俺が、アイツにそれを教えてやる」と、傲慢王者の再教育を予告した。
史上2番目の若さでIWGP王者となったオカダとは対照的に、小島はシングル王座を獲得するまでデビューから14年を要した。
その苦労によってプロレス界随一の謙虚さを養い今日まで生き残ってきたともいえる小島は「俺がIWGPに初めて挑戦したのが、今のオカダと同じ25歳だった。そこで橋本(真也)さん相手に最初の挫折を味わった。そういう意味では袈裟切り(チョップ)や垂直落下式DDTでアイツを追い込んでもいいね」。かつて自身の前に高く太い壁として立ちはだかった破壊王殺法の投入を示唆し、おごれるオカダ政権の打倒を誓った。
ボートレース住之江で開幕した「第25回大阪スポーツ賞アクアクイーンカップ」。東スポWebでは選手インタビュー、記者の推奨レース予想など動画コンテンツを配信します。