第3日、談笑しながら5番のティーグラウンドに向かうイ・ボミ(左)と比嘉真美子=北海道・恵庭CCで(武藤健一撮影)
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◇日本女子プロ選手権<第3日>
▽14日、北海道・恵庭CC(6682ヤード、パー72)▽曇り時々雨、気温26・9度、風速2・4メートル▽賞金総額1億4000万円、優勝2520万円▽66選手▽観衆3059人
最終日は新鋭の比嘉真美子(19)、国内公式戦(メジャー)6勝目を狙う永久シード選手・不動裕理(36)、韓国のイ・ボミ(25)の最終組対決になった。比嘉は68とスコアを伸ばし、通算11アンダーでイ・ボミとともに首位。不動は通算7アンダーの3位だが、4打差逆転に自信ありげだ。比嘉が勝てば史上最年少の国内女子メジャー優勝になる。
サングラスの下の比嘉の視線が、時折ギャラリーロープの内外を見渡している。コース戦略のためではない。1年前の自分を思い返していたのだ。
「プロテストに合格して、新人研修。今年もルーキーたちが腕章をしてフォアキャディーやスコアボードなどの仕事をしてくれている。私も去年はあの中にいた」。トーナメントの裏方仕事を手伝う後輩たちの姿に、よみがえった思いがあるのだ。「ロープの中から見るプレーヤーは本当にカッコいいって、心の底から思ったんですよ。だから、私が去年思ったように、今度は私がカッコよく思ってもらえるようになりたい」
1番をボギー発進としたものの、5、6番でそれぞれ3メートルのチャンスを決めバーディー。後半は12番で4メートル、13番では16メートル、15番で5メートルを沈め、11アンダーまで伸ばした。史上初の10代でのメジャーVへ、一歩前進した。
同郷の先輩・宮里美香が米メジャーのエビアン選手権第1ラウンドで首位発進したニュースにも刺激を受けた。「私も来年はそこに行けるチャンスがあればいいな」。2001年日本女子オープンの島袋美幸、06年日本女子プロの宮里藍、07年日本女子オープンの諸見里しのぶと、北海道開催の国内女子メジャーでは沖縄県出身者が3連勝中。勝利のバトンを引き継げるか。 (月橋文美)
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