平和教育シンポ:被爆者が原爆の残酷さ語る…大阪・豊中
毎日新聞 2013年09月14日 18時18分
「第10回平和教育シンポジウム」(大阪府豊中市教職員組合、毎日新聞社主催)が14日、豊中市で開かれた。教育関係者や市民ら約80人が参加し、被爆者による講演や、平和教育に取り組む教員らによるパネル討論に耳を傾けた。
広島市在住で9歳の時に被爆した豊永恵三郎さん(77)は、母と弟を捜すため、投下翌日の8月7日に祖父らと市内に入った。「たくさんの人が、ぼろぼろの服で、指の先が真っ黒に垂れ下がったまま歩いていた」と原爆の残酷さを語る一方、「広島は軍都として侵略戦争の拠点でもあった。加害の面も考える必要がある」と強調。「私たちもいつまでも生きてはいない。平和のためには多くの人と一緒に運動を続けることが大事だ」と訴えた。
パネル討論では、豊中市内の空襲被害の痕跡を紹介する取り組みなどが報告された。【田辺佑介】