広島は14日、巨人戦(マツダ)に4ー2で勝利した。主砲キラが2試合連続となる14号逆転3ランを放ち、赤ヘル主砲としての存在感を見せつけ、CS進出へ一歩前進した。
1点を追う3回二死一、三塁。赤ヘルの新主砲キラは初球の直球をフルスイング。完璧に捉えた打球は右翼パフォーマンス席の壁面に直撃してグラウンドに戻ってきた。満員御礼となったファンもびっくりの推定飛距離140メートルのビッグアーチだ。
開場5年目のマツダスタジアムで史上最大級の本塁打を放ったキラは「自分のなかでも一番くらいの当たりだった」。野村監督も「あそこまでいったのは初めて。打たれたのを含めても見たことがない。ビックリした」と目を丸くし「今日は逆転だったが、ダメ押しや初回での一発などいいところで打ってくれている」とキラの勝負どころでの活躍を絶賛した。
前カードのヤクルト戦前までは21打数で2安打とスランプ状態に陥っていた。なんとか抜けだそうと休日返上で練習し、映像で打撃フォームをチェック。「神宮のときも『代わる』と言ったら『いかせてくれ』と言ってきたり積極的なところを見せてくれている」(野村監督)と志願して打席に入ることもあったという。
このような努力が実を結び、ここ4戦で3発と完全に調子を取り戻した。キラは「今はいい状態でスイングできている。いいときも悪いときもあるが、少しでも安定した数字を残せるようにしたい」と笑顔を浮かべた。
先発のバリントンは2回に杉内に先制適時打を許した。それでも「2点のリードをもらって開き直っていくことができた」とキラの逆転アーチ以降は緩急を生かした投球で6回を2失点にまとめて、自身初の5連勝で今季9勝目をゲット。 コイの助っ人エースは「早い回に点を取ってもらって楽に投げさせてもらっている。味方に感謝しないといけない」と謙そんしたが、その安定した投球がチームを支えている。
これで赤ヘルはこの勝利で4連勝で、借金は6月15日以来の6。4位・中日とは再び3・5ゲーム差だ。悲願のAクラスへ、大きな1勝となった。
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