女性社員をハンマーで殴殺、会社社長に逮捕状

「悪態ついたため、かっとなって殺害」と供述
女性社員に保険金を掛け、ハンマーを購入するなど不可解な点も

 木炭の加工や生活用品の生産を行う会社の若い社長が、長さ90センチ、重さ4.5キロのハンマーで女性社員の頭を数回殴打し、殺害する事件が発生した。社長は「物品の整理をしていた女性社員が『くそ!』と悪態をついたため殺害した」と供述しているという。

 ソウル水西警察署は13日「今月9日午後1時50分ごろ、ソウル市江南区開浦洞にある会社の倉庫で、女性社員をハンマーで殴打し殺害した社長(31)に対し逮捕状を請求した」と発表した。警察によると、社長は「経理担当の女性社員(32)と一緒に倉庫の整理をしていた最中、私のミスで、旋盤に置いていたハンマーが落下した。このハンマーが女性社員の頭に当たり、『こんな会社、なくなってしまえばいい』と悪態をつかれたため、かっとなってハンマーを拾い、女性社員の頭を2回殴打した」と供述しているという。

 だが警察は、社長が今年7月、女性社員に生命保険を掛け、死亡した場合に自分が保険金を受け取れるようにしていた上、犯行の2カ月前に、必要のない大型ハンマーを購入するなど、不可解な点が多いため、正確な犯行の背景について捜査を行っている。とりわけ、先月17日に女性社員が乗っていた車で不審火が発生したことや、女性社員の遺体に抵抗した痕跡が見つかったことに注目している。

 ある警察官は「社長は犯行を認めているものの、取り調べに対しほとんどダンマリを決め込んでいる。サイコパス(反社会性人格障害)の可能性も念頭に置いて捜査を行っている」と語った。社長は今年初め、父親から会社の経営権を引き継いだ。この会社は社員が8人、年間の売り上げは7億-8億ウォン(約6400万-7300万円)に達する。社長は高級外車3台や、競技用のヨットを所有するなど、豪勢な生活を送っていたという。

キム・ヒョンウォン記者
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