6回、退場になった阪神・マートン=神宮球場(撮影・岡田亮二)【拡大】
和田監督も「きょうも同じ。ヒットは出るんだけど、最後の詰めだよね。そこだけになってしまう」。クライマックスシリーズ(CS)へ向け、ここぞの一打がカギとなるのは明白だ。
敗戦の中にも一筋の光明が見えた。前日3三振の福留が、8月28日の巨人戦(東京D)以来のマルチ安打だ。二回一死から高めに浮いた直球を引っ張り、右前打。11日の中日戦(甲子園)で左ふくらはぎ痛から1軍復帰後、初安打を放つと、六回だった。
「チャンスでヒットが出ていない展開だったから、ああだ、こうだ自分たちから仕掛けないと」
二死二塁から初球を中前にしぶとくはじき返した。本塁クロスプレーで適時打とはならなかったが、勝負強さをみせた。
「試合に出て、感覚をつかんでいくしかないな」
リーグ戦も残り18試合。10月決戦のカギは、福留の復調が握っている。 (渡辺 洋次)
(紙面から)