ペットにあげてはいけない食べ物

猫にあげてはいけない食べ物

注意!猫が口に入れたら危険なもの

猫にあげてはいけない食べ物

ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニクの類

ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニクの類ネギ類に含まれるアリルプロピルジスルファイドという成分によって赤血球が破壊され、溶血性貧血が引き起こされます。中毒症状としては、下痢や嘔吐、血色素尿(紅茶のような色の尿)の排泄、黄疸、歯茎が白くなるなどの症状がみられます。この成分は、加熱によっても破壊されず、スープや煮汁に溶け出すので、見かけ上これらの野菜が入っていなくても注意が必要です。中毒量には、イヌ・ネコも個体差がありますが、体重1kgあたり15〜20gと言われています。微量でも反応する子や多少食べても平気な子もいます。基本的には与えないに越した事はないでしょう。

カカオ(チョコレート・ココア)

カカオに含まれるテオブロミンという物質によって中毒症状を起こし、嘔吐・下痢・動悸・興奮・ふるえ・昏睡・けいれん・多尿などの症状が出ます。カフェインと似た構造をもちます。

カフェイン(コーヒー・紅茶)

カフェイン(コーヒー・紅茶)猫がカフェインを摂取すると、チョコレート(カカオ)と同じような症状が出ます。カフェインを含有する、紅茶やコーヒー、ココアなどは与えないようにしてください。

ジャガイモ(芽・表皮)

ソラニンというステロイドアルカロイドが含まれます。特に家庭菜園などの小型には含有量が多く注意が必要です。
未成熟なトマトにも含有されます。

生の豚肉

生の豚肉には、トキソプラズマ原虫やアニサキスなどの寄生虫がいる可能性があります。加熱調理が必要です。

魚介類(エビ、カニ、イカ、タコ、貝類)

生の魚介類の内臓には、ビタミンB1を破壊するチアミナーゼという酵素が含まれている可能性があるため、ビタミンB1欠乏症になる恐れがあります。この酵素は熱によって破壊されるので、過熱してあれば問題ありません。しかし、このような食べ物は、加工していない場合、消化が悪いため、胃腸に負担がかかり下痢や嘔吐の原因になるので、与えないほうがよいでしょう。

鳥、魚などの硬い骨

鳥、魚などの硬い骨骨が裂けた部分が尖って、内臓や消化器にささって傷つける場合があります。火を通していない生の状態なら、表面が滑らかで大丈夫なようです。火を通した魚の骨なども、注意した方がいいでしょう。

生卵の白身

卵白に含まれるアビジンという物質によってビオチン欠乏症になり、皮膚炎、食欲不振、疲労・脱毛といった症状が出ます。黄身をいっしょにあげれば、この症状は出ません。また加工されていれば問題ありません。

人間用に調味した食べ物すべて

塩分、糖分その他ペットには必要のない成分がたくさん含まれています。最後に辛いのはペットです。
欲しがってもあげないのが優しさです。

塩分

猫は汗をほとんどかかないので、体内の塩分の調整ができません。ですので、人間用に調味した食べ物や、ポテトチップスなどの塩気のあるお菓子など塩分の高いものは与えないようにしてください。ミネラル分を補給するためにキャットフードに微量配合されている天然塩は問題ありません。

糖分

糖分猫もおかしやケーキなどの甘いものが好きなので欲しがる場合がありますが、糖尿病や肥満の原因になりますので与えないようにしてください。人間用に調味した食べ物は与えないでください。

香辛料

香辛料猫は香辛料が好きではありませんし、栄養的にも必要ありません。下痢をする可能性もありますし、胃を刺激し、肝臓や腎臓に悪影響を及ぼす可能性がありますので与えないようにしてください。

乳製品(人間用)

牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)を分解するラクターゼという酵素を持っていませんので、消化不良による下痢が起こる可能性があります。同じ理由でヨーグルトもお勧めできません。チーズは嗜好性が高いですが、人間用は塩分が高いのであげないで下さい。

マカダミアナッツ

まだ原因物質や因果関係は特定されていないようですが、虚脱、沈うつ、嘔吐、運動失調、震え、高熱がみられます。

ぶどう、レーズン

直接の毒性原因及び因果関係は特定できていませんが、糖分の過剰摂取により腎臓に悪い影響を及ぼし、嘔吐を起すことにより過度の脱水を経て、急性腎不全に陥る可能性があります。

キシリトール(ペット用ガムにも使用されている)

キシリトール摂取により、インスリン過剰分泌を起こし、血糖値が急激に低下するため、低血糖、肝障害を起こします。

レバー

ビタミンAを多く含んでいるので、連日たくさん与えすぎるとビタミンA中毒(骨や関節痛、視力障害、脱毛)になります。

生魚

生の魚には、ビタミンB1を破壊する酵素があり、また寄生虫感染のおそれもあります。チアミン欠乏による食欲不振・痙攣、寄生虫の感染がみられます。

あわび

毒性(餌となる海草に含まれる物質が、動物の体内で日光に当たると化学変化を起こして毒成分となる)があるので、食べた猫が日にあたると、科学反応で中毒性の皮膚病にかかることがあります。特に耳の部分に注意。

野菜

食物繊維量が多いため、便秘や下痢になる事があります。尿がアルカリ性になりやすくなります。消化不良、異常醗酵、尿路結石をひきおこします。 肉食動物なのであげすぎないで下さい。

ドッグフード

犬は雑食動物、猫は肉食動物です。与え続けるとタンパク質、脂質が不足します。

のり

尿路結石(ストラバイト)の元となるマグネシウムをたくさん含んでいます。

にぼし

尿路結石(ストラバイト)の元となるマグネシウムをたくさん含んでいます。

アルコール

アルコール耐性が非常に弱く、酒の誤飲による死亡事故がおこる可能性があります。

アボガド

サポニンを含んでいるおり、肝臓障害などを引き起こす可能性があります。

生ほうれん草・セロリ

シュウ酸が含まれており、肝臓、腎臓障害を引き起こします。

ごぼう・レンコン

タンニンが含まれており、肝臓、腎臓障害を引きおこします。

ピーナッツ

人間用に調味された物はあげないでください。無塩でも、脂肪分が多いので与えすぎに注意してください。

判断できない野草

食べさせると危険な野草がたくさん存在します。迷った場合は与えないで下さい。

ペットにあげてはいけない食べ物

<監修者プロフィール>
獣医師:増田忠司先生
東京大学農学部獣医学科を卒業後、武田薬品工業を経て予防医学を研究。その後、関西一円のバイオプロジェクトの事務局業務に携わるなど活躍。アメリカのドッグ専門誌The Whole Dog Journalとスーパープレミアムフード「back to basics」に出会い、以来「ペットの栄養学と予防医療」に始まり「最新のガン免疫細胞療法」の研究開発まで幅広く獣医学の発展に取り組む。