原子力規制委:福島第1原発汚染水漏れ 事故評価上げへ

毎日新聞 2013年08月21日 01時33分(最終更新 08月21日 11時14分)

 東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンが漏れた問題で、東電は20日、漏れる速度から、1カ月近くこの状態が放置されていた可能性があることを明らかにした。漏れた放射性物質の総量は約24兆ベクレルと推計され、原子力規制委員会は同日、原発事故の国際評価尺度(INES)で「レベル1」(逸脱)と暫定評価していた今回のトラブルを、レベル3(重大な異常事象)に引き上げる検討を始めた。

 レベル3は1997年の東海再処理施設火災爆発事故などが該当する。国内では、福島第1原発事故が最悪のレベル7、茨城県東海村で起きたJCO臨界事故(99年)がレベル4だった。

 原子力規制庁は、東電が、汚染水の漏えい量と放射性物質濃度から全体の放出量を約24兆ベクレルとしたことを受け、暫定評価を再検討。放出量をINESの尺度に照らすとレベル3に相当すると判断した。

 ただ、INESは「健全な施設」で起きた事故を想定しており、現在のトラブルをこの尺度で評価することが妥当かどうかなどを21日にも国際原子力機関(IAEA)に照会する。評価が決まれば、事故そのものがレベル7に引き上げられた2011年4月以降、初めての評価となる。【鳥井真平、渡辺諒】

 ◇ことば【原子力事故の国際評価尺度(INES)】

 原発などで発生した原子力トラブルの規模や深刻度を示す世界共通の物差し。国際原子力機関(IAEA)などが設定した。放射性物質の放出量や事業所内外への影響の度合いなどによって、レベル0(尺度以下)からレベル7(深刻な事故)まで8段階に分類され、福島第1原発事故(2011年)は旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)と並んで最悪のレベル7。

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