見てるか、ケースケ! 13日のJ1で磐田は柏を3―1で下し、10試合ぶりの勝利を挙げた。勝利の立役者は2ゴールを決めたFW前田遼一(31)だ。日本代表復帰に向けて絶好のアピール弾となったが、この裏にはやはりザックジャパンのエースMF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)の口から出た、あの“ひと言”があったようで…。
先制した磐田は、前田が前半7分にCKに頭で合わせて2点目。だが、活躍はこれで終わらない。1点を返され、流れが柏に傾き始めた後半18分、今度は右足を振り抜き試合を決定付けた。10戦ぶりの勝利を引き寄せた2発。
視察した日本サッカー協会の原博実技術委員長(54)も「前田は元気そうだね。代表招集の可能性? そりゃそうだよ。ある程度計算できるのが分かっているし。(磐田の)チーム状態も厳しいから、若いメンバーを試していたというのもあるし」と話し、6月のコンフェデレーションズカップから外れた代表への復帰に含みを持たせた。
ここにきてグングン調子を上げてきたが、これはやはり代表エースからの酷評に発奮したのだという。本田は6日のグアテマラ戦でFW柿谷曜一朗(23=C大阪)を絶賛。一方で「今までの代表(1トップ)は両極端だった。デカくて足元のうまくないタイプとか、足元がうまくても数字(得点)を挙げられないタイプとか」と発言した。
「足元がうまくても得点を挙げられないストライカー」が前田であるのは明白。これにはJリーグ関係者も「一般的に見ても、あの発言は問題。ほかの選手を批判するのはタブーだからね。言われた選手も自分のことだと分かっているだろうし、前田はあれに発奮したんだろう」と見ている。
つまり、本田に対する“怒り”の2発だったわけ。不振の前田を奮起させるため、あえて酷評したのだとしたら本田は相当な策士といえるが…。前田としては、次こそエースの目の前で“意地”を見せるしかない。
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