場内に響き渡る15回の拍手、そして爆笑の嵐-。その絶賛ぶりに、世界のHITOSHI MATSUMOTOも「気分は相当いいです!」と照れ笑いを浮かべた。
カンヌ、ロカルノ、ドーヴィルと参加した欧州映画祭で存在感を示してきたが、カナダは想像以上の歓待だった。「R100」は、トロント国際映画祭の「ミッドナイト・マッドネス部門」に出品。文字通り、真夜中に上映する同部門は、エッジのきいた独自の世界観を持つ作品を選出。同作は謎のクラブに入会した男の前に突然、ボンデージ姿の美女たちが現れ、未体験世界に誘うファンタジー・エンターテインメントだ。
初監督作「大日本人」(2007年)と第2作「しんぼる」(09年)に続き同部門に出品した松本監督は今回、主演の大森南朋(41)、渡部篤郎(45)とともにトロントを初訪問した。
観客1200人と一緒に客席で観賞し、現地の熱気を体感。ほぼ全裸の大森が、大地真央(57)、寺島しのぶ(40)ら女王様に、想定外のいたぶりを受ける場面で拍手が起きると、松本監督はニヤリ。上映後は指笛と松ちゃんコールが響いた。「映画の常識を壊したい」と製作した“100歳未満禁止”の「R100」が大反響を呼び、「みんな100歳以上?と思うくらいすごい楽しんでもらえた。