米国株(13日):上昇、指標受け緩和縮小は小幅との見方
9月13日(ブルームバーグ):米株式相場は上昇。経済指標が期待外れな内容だったことから、金融当局が今月緩和策の縮小を決定したとしても規模は小幅なものにとどまるとの見方が強まった。ダウ工業株30種平均は、週間ベースでは1月以降で最大の上げとなった。
セーフウェイが高い。クレディ・スイス・グループによる投資判断 引き上げが好感された。インテルも上昇。ジェフリーズ・グループが投資判断を引き上げた。ゲームストップも大幅高。米国でのビデオゲームソフトの1カ月間の売上高が2011年以来で初めて増加したとの発表が手掛かり。
S&P500種 株価指数は前日比0.3%高の1687.99。週間では2%高。ダウ工業株30種平均 はこの日75.42ドル(0.5%)上げて15376.06ドル。週間では3%高と、上昇率は1月4日終了週以来で最大となった。
キャピタル・アドバイザーズで約12億ドル相当の資産運用に携わるチャニング・スミス氏は電話取材で、「景気は回復しつつあり、今後もゆっくりとしたペースでの回復が続くというのが市場の見方だ」とし、「金融当局は緩和縮小を開始するが、縮小規模は100億ドルと予想され、影響はないだろう」と述べた。
緩和縮小見通しブルームバーグ端末ユーザーを対象に実施した「ブルームバーグ・グローバル・ポール」によると、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で緩和縮小が決定されても、市場では大した問題ではないと受け止められそうだ。
グローバル・ポールでは、米金融当局による緩和策縮小を投資家は既に想定しているため、市場の急変は予想しないとの回答が全体の57%に上った。
米商務省が発表した8月の小売売上高 (速報値)は、季節調整済みで前月比0.2%増と、過去4カ月で最小の伸びにとどまった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月比0.5%増加だった。
米労働省が発表した8月の生産者物価指数(PPI)全完成品は前月比0.3%上昇。食料品や一部の燃料価格の上昇を反映した。
また7月の米企業在庫は前月比で増加し、伸びは市場予想を上回った。このほか、9月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (速報値)は76.8と、前月の82.1から低下し、4月以来の低水準となった。
ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査では、今月のFOMC資産購入額を現在の月額850億ドルから100億ドル減らし、750億ドルにすると予想(中央値)されている。
ボラティリティは低下米国株のボラティリティの指標となるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX )は0.9%低下し14.16。
S&P500種の業種別10指数 は全て上昇。特に生活必需品や公益が好調だった。
インテルは3.6%高の23.44ドル。ダウ平均で値上がり率トップとなった。ジェフリーズはインテル株の投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。
セーフウェイは6.1%高の28.20ドル。クレディスイスはセーフウェイ株の投資判断を「アンダーパフォーム」から「アウトパフォーム」に引き上げた。
ゲームストップは6.1%上昇し52.45ドル。
原題:U.S. Stocks Rise as Disappointing Data Ease Concerns onStimulus(抜粋)
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更新日時: 2013/09/14 06:37 JST