台湾:兵士死亡事件、大規模なデモに
毎日新聞 2013年08月04日 22時01分(最終更新 08月05日 01時51分)
【台北・鈴木玲子】台湾で処罰を受けた男性兵士が軍施設でしごきを受けて死亡した事件で3日夜、台北市の総統府前で真相究明を求める座り込みの抗議デモが行われた。主催者によると、約25万人が参加した。警察当局は約11万人とした。
デモについて台湾紙は「民衆が自発的に参加した社会運動では空前の記録」と報じた。参加者の多くは若者で、大きな目が描かれた紙を掲げ「真相が明らかにならなければ許さない」「馬英九、辞任しろ」と怒号が上がった。
事件では、兵役中の男性兵士(当時23歳)が軍紀で禁じられているカメラ付き携帯電話を所持していた罰として、猛暑下での過酷な訓練などを強いられ、先月4日、死亡した。
軍検察当局は上官ら18人を虐待死などの罪で起訴したが、不明な点が多く、市民は身内をかばっているのではと反発し、馬英九政権に対する不満が強まっている。