大分の場外舟券売り場計画:市議会総務常任委、反対採択 設置は困難に−−18日決着 /大分
毎日新聞 2013年09月13日 地方版
大分市のトキハ本店前のパチンコ店を競艇の場外舟券売り場「ミニボートピア」に改装する計画を巡る問題が12日の市議会総務常任委員会で議論され、設置反対が採択された。18日の本会議に報告されて最終結論が出されるが、国土交通省の設置許可には「議会が反対の議決をしていない」が条件で、設置は困難な状況となった。【佐野優】
市議会には市青少年健全育成連絡協議会の5団体が設置反対の陳情書を提出。総務常任委は欠席1人を除き、委員長を含む8人が出席した。
田島寛信議員(自民)は「青少協の懸念も分からなくないが、パチンコ店とボートピアの(影響の)違いが分からない」と述べ、別の議員も「じっくり研究して判断する方がいい」と継続審議を求めた。
一方、松本充浩議員(おおいた民主ク)は「(他都市の既存の)ボートピア周辺はパチンコ屋とは違う独特の雰囲気があると聞いている。(通学路として)子どもに通らせるのは問題」と述べた。設置場所が中心市街地であることへの影響を懸念する議員もいた。委員長を除く7人の採決で、自民、公明、新政クの3人が継続としたのに対し、社民ク、新市民ク、おおいた民主ク所属の4人が反対を採択した。
本会議の会派構成では「継続」派が多数。だが、本会議では採択か不採択を決めなければならない。これまでは委員会の結論が尊重されることが多く、建設派にとっては厳しい状況となっている。
設置を計画している海遊(本社・大分市)の河野英紀・企画部推進部長は「今まで一生懸命頑張ってきたが困った。100%青少年に害が及ぶことはないと自信を持っている。地域活性化などもう少しプラス面を検討してもらいたい」と話した。設置に同意していた地元の中央町自治会の牧博彦会長は「市議会や市長の判断には当然従わなければならない。粛々と手続きを進めていただければ」と話すにとどまった。