杲さん夫婦は毎日約2時間の犬の散歩で健康維持。「特に悪いところはありません」=大津市中央で
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十六日は敬老の日。県の調査によると、百歳以上の県民は今月十五日の見込み数字で前年比十四人増、過去最多の五百四十四人となる。ほぼ毎年、最多を更新しており、県内総人口に占める高齢者(六十五歳以上)割合も右肩上がりで上昇。比例するように医療費も伸びている。
今年の百歳以上は男性五十六人(前年比十一人減)、女性四百八十八人(同二十五人増)。最高齢は男性が野洲市の百七歳、山本喜代蔵さん。女性は日野町の百十歳、北川繁さん。
一九八五年には男性四人、女性九人だった県内の百歳以上は、三十年近くの間に四十倍以上に増加。六十五歳以上の人口比率をみると、八五年は10・8%。二〇一二年は21・6%と二倍に伸びている。
気になる医療費も増えており、県が今年三月にまとめた医療費適正化計画によると、二〇一〇年度の県内の医療費総額は約三千七百億円。一九九九年度の約二千七百四十億円からみても大幅増。一人当たりの医療費も九九年度は二十万五千円だったが、一〇年度は二十六万二千円と負担は増えるばかりだ。
もちろん街中には元気なお年寄りも目立つ。大津市中央の養法寺住職、杲(ひので)馨さん(85)は妻の倭子(しずこ)さん(80)と毎日、約二時間の犬の散歩を欠かさない。「特に悪いところはありません。これからも穏やかに暮らしたい」と話す。
県は高齢者が自立した生活が送れるよう、福祉や介護予防、生きがい・健康づくりなど六つの目標を掲げて施策を推進するとしている。
(井上靖史)
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