考え方のヒント:不安なとき、苦しいときに成功者たちが考えてきたこと
『成功者3000人の言葉 人生をひらく99の基本』(上阪徹著、飛鳥新社)は、20年の実積を持つライターが経営者、起業家、俳優、プロデューサー、五輪金メダリスト、サッカー選手、科学者、作家などさまざまな著名人へのインタビューから導き出した「成功の本質」をコンパイルした書籍。
まず興味深いのは、「はじめに」に記されたこの部分です。
原稿にはならなかった情報も含めて、私の中にはたくさんの「気づき」が蓄積されていったのでした。
例えば、多くの人が似たようなことを言っていた、ということも、そのひとつ。もしかしたらそこには、成功の本質とでもいうべきもの、あるいは成功の要諦が潜んでいるのではないか、と私は思うようになりました。
いわば成功するため、幸せになるための法則が存在するということで、本書ではそれらが紹介されているわけです。第5章「不安なとき、苦しいときにどうするか」に目を向けてみたいと思います。
失敗を増やせ
成功者には、失敗や挫折をたくさん重ねた人も、決して少なくなかったそうです。その一方で多くの人が語っていたのは、失敗したからこそ大きな学びを得られたということだったとか。すなわちそれは、失敗しなければできなかった学びです。
そして失敗には、たくさんの効能も。学びが得られる。謙虚になれる。人の痛みがわかるようになる。抜け出し方がわかるなど、それらの効能は自分の糧となるわけです。(130ページより)
喜怒哀楽の総和
「人生は、喜怒哀楽の総和で決まる」とは、大手企業を50代で退職してからベンチャー企業を立ち上げた経営者の言葉。うれしいことや楽しいことだけが人生の充実度を決めるのでは決してなく、苦しみや哀しみ、怒りやつらさもひっくるめて人生は充実していくという考え方。
だから、もし苦しいことや不安に直面したら、それも含めて人生だと考えてみる。「人生を充実させる機会を得たのだ」と思えれば、生きる勇気が湧いてくるそうです。(136ページより)
不安はなくならない
著者が成功者の不安との向き合い方に関心を抱いていたのは、成功して名声や資産を手に入れれば、不安はなくなっていくのではないかという思いを持っていたから。ところは実際には、どれだけの成功者でもそれぞれの不安と戦っているということがわかったそうです。つまり、不安はなくならない。だからこそ、上手につきあっていく必要があるということ。
そのためには不安を真正面から見据え、逃げずに対峙することが重要。ぼんやりさせず、なにが不安なのかをはっきりさせるだけでも、不安に飲み込まれ、自分が蝕まれるようなことはなくなるといいます。(140ページより)
弱ったら文字に
不安をぼんやり、漠然としたものにしない方法は文字にすること。そう、著名なコラムニストやカウンセラーなどが語っていたそうです。理由は、なんとなく頭のなかでもやもやしていたものが、すっと晴れていくから。それがなぜなのかについて、ある作家の言葉が引用されています。
人間は弱い生き物なのだ。だから、いろんなものを、実はもやもやした状態に置いておきたい。曖昧にしておきたい。そうすれば、覚悟して、行動しなくてもいいから。
ところが、書いてしまうとそうはいかなくなる。何が問題なのか、はっきりと気づけるようになる。その代わり、覚悟も反省もしなければいけなくなる。行動もしなければならなくなる。
だからこそ、思っていることを文字にする時間を、意識して作るべきだというわけです。(142ページより)
悲観と楽観
「基本は、悲観的に準備し、楽観的に対処すること」。危機管理の専門家の言葉だそうです。平時において、最悪の状況を常に想定しておくことが重要だということ。そうすれば日常の捉え方が変わり、なにかひどいことが起きても「最悪の状況から考えれば、この程度でよかった」と思える。ネガティブなことも、ポジティブに捉えられるのです。
そして最悪の状態とはどういうことかを紙に書き出しておくことで、なにをやるべきか、どう防ぐべきかも頭に浮かぶといいます。(146ページより)
本当の苦しみ
苦しいときや辛いときは、自分だけが大変な思いに陥っているのだと思いがち。しかしその一方、苦しそうに見えることを楽しそうにこなしてしまっている人もいます。実際には、過去も現在も大変な努力をしているものなのですが。
問われるのは、なにを比較対象にするか。自分が苦労を判定する「絶対値」が高いか低いかで、同じ苦しみや辛さもまったく違うものになるから。そういう意味で、「本当の苦しみ」に思いを馳せることは有意義だといいます。(148ページより)
ひとつの話題が1見開き(2ページ)の構成になっているので読みやすく、好きなところから読み始めることができるという利点も。通勤途中などに目を通してみれば、思いがけないヒントに出会えるかもしれません。
(印南敦史)
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