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FOW、暁に死す

FOWが討ち死になされたということで、一通り見ていこうかと思います。
りゅーてぃ君と紅茶からもリクエストあったしまあ。



1.FOWのはじまり

FOWはそもそも出だしからたいへん怪しい部分がありました。
まず、FOWを販売しているFORCE OF WILL株式会社の正体がわからないんですよね。いきなりどこからともなく現れた会社のゲーム買うのはちょっと怖い。
結局、親会社はタムタム。FOW社の代表取締役宍戸英治氏と同姓同名の役員がホビーショップタムタムにもいるというところから判明したんでしたっけ。
ただタムタム、親会社にしては特にFOWを応援する様子もありませんでした。

933 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。[sage]投稿日:2012/11/05(月) 02:46:21.22 ID:zoEJWeZj0[1/1回(PC)]
社名を掲げたタイトルなんだから長寿タイトルを目指すんだろうと思ってたけど、>>930を見てたら確かに最初から早期事業撤退が前提になってる気がしてきた。
スターターの販売か最初のブースター販売あたりが公式にとってのゴールなら、「今日からはじめるFoW」の後編が公開されなかったりユーザーの質問に対するしれっとした態度にも説明がつく。
もう今の時点で既に宣伝したりユーザーに媚びる必要なんてほとんど無いんだから。


当たれば遊戯王やMTG並のコンテンツになる可能性を夢見て見切り発車で事業参加・ダメなら即撤退でもしも売れた場合は第二弾も検討し始めるとかそんな気でいそう。
普通のTCGもある程度はそういう気で開始するのかもしれないけど、FOWは最初からかなり本気の撤退寄りで考えてそうだね。

(引用:FOW総合スレ1

あまりにも怪しすぎたために、本スレがPart1の時点で予言者が現れる始末。

また、イメージキャラクターとして成田童夢氏起用したものの、当の成田氏のツイッターのプロフィール欄にはヴァンガードの文字が・・。
この会社、アッキーナも呼んでましたが一体何を目的としていたのでしょうか。ようわからん。


2.ヴァルハラ前哨戦

親会社ですとか、そのあたりはまだゲーム性に関係ない話ですから笑い話にすぎません。しかし笑っていられたのもつかの間、ヴァルハラ前哨戦がやってきます。

ヴァルハラ前哨戦というのは、発売直前のFOW体験イベントです。よくあるやつ。
名古屋→大阪→東京の順で行われまして、その初日たる名古屋の参加人数はおおよそ18人(本スレの報告による)。
そしてこの前哨戦で、おそろしいことに追加ルールが発覚します。

「デッキは25枚ちょうど+魔石10枚ちょうどにすること」
「バトルにおいてブロック成立後にブロックリゾネイターが除去られた場合、ブロックは不成立でダメージは相手に通る」
(引用:FOW総合スレ1

これが大会直前の通達です。会場についてからルール変更です。もうアッパーデックジャパンとも拳で語り合えます。残虐覇王もびっくりです。
さらに2番目の追加ルールのせいで青の強さが極まり、青でブロックリゾネイターにバウンスを投げつけるゲームがそこかしこで発生したそうです。青の4コス生物でバウンス絡めて2パンしたら勝ちってそらいかんでしょ。



この前哨戦には何の予告もなく多国籍軍が現れました。

彼女らが今日ここに来た理由…FOWを応援しにきたとか、実は今歌っているのがFOWのテーマソングであるとか(そんなことはないんだけど)、そんな説明は一切なく、あまりにも唐突に始まったミニライブにほとんどの参加者はポカーン。
しかも、参加者の中に数名彼女らのファンと思われる方々が混じっていて、彼らは熱心にコールや手拍子を入れているものだから、盛り上がってるんだか下がってるんだかよくわからない微妙な空気に会場が包まれる事態に。

引用元

FOW公式がきちんと告知しておらず、純粋なプレイヤーとしては結構つらかったそうです。この会社は本当によくわかりません。勿論多国籍軍は何も悪くないです。


3.ウィル持越し

ウィルというのは、要するにマナです。FOWは魔石(土地)をタップするとウィル(マナ)が出るシステムなんですな。MtGスタイルです。
この発生させたウィルはターン終了時に消えるということでプレイしていたのですが、何とウィルを次ターンへ持ち越せると言う話が公式への質問で初めて発覚したのです。

どういうことかというと、ターン開始→アップキープ前に前のターンタップしなかった土地をタップしてマナを発生させる→アップキープ時に土地がアンタップされ、その後タップして再度マナ発生、の流れが可能だと裁定が出たんですね。DMでこんなんなったらゲームが根本的に変わりますし、もちろんFOWでも変わります。

これはさすがに本当かよ、という話になってプレイヤーが公式に質問しなおすも「開発時から持越しできると決まっていました」とのありがたいお答えが。
しかし最初にこのルールについて質問した際回答者は即答できず、調整中→回答という流れだったそうで、実は何も決まっておらず慌てて決めたんじゃないか感が強まっています。

おまけに数日でこの回答は撤廃されウィルの持越しは不可能になりました。
この騒動は総合ルールの誤字脱字や定義ミス、ステルス更新、また「対戦するお互いのプレイヤーが合意すれば、どんな遊び方をしてもよい」という一言以上に不安をばらまいたのでした。

この後もFOWの適当さは改善されず、それはテキストの読みづらさや表記ゆれとなって噴出します。読んで文字どおりに解釈できないテキストがいくつもあらわれ、ついには”FOW語”という単語が登場。もはやアッパーデックジャパンどころの話ではありません。我らがKONAMIと一騎打ちです。サツバツ!


4.ネット

FOWは本当に何がどうなってるのかよくわからないゲームでして、ツイッターで内情を知る人(自称)が現れたり専門学校生が報酬未払を訴えたりしていました。

報酬未払というのは、どうも専門学校に通っている学生がFOWのイラストを描いており、それの報酬が支払われていないとツイッターで訴えたという話です。
この一件がどうなったのかは現在もわかっていません。当該アカウントはすでに消えています。本当だったかどうかもわからずじまい。

ちなみにFOWは予算がなかったのか知りませんが、イラストの使いまわしがちょこちょこあります。
ヴァルハラヴァルハラとか。違うカードだからな!

あとよくわからなかったのは本スレのカード紹介するマンとスカイプ対戦会ですよね。

FOWはWS、VGなどと同じく今日のカードを紹介するコーナーがあるんですが、そこで公開されたカードを毎日本スレに貼りに来るやつがいたんですな。よくわからない解説付きで。
開発側が本スレを見ているという話もあり、これ社員じゃねぇのかと言われ続けておりましたが、当の本人は強力なブレイクスルースキルでスルーしていました。

スカイプ対戦会、というのはそのままスカイプでのFOW対戦会です。プレイヤーが自発的に細々とやっていた対戦会でしたが、突然FOWから賞品が支給されることに。どうしてそういう経緯に至ったのかはわかりません。
昨日、カスタマーサポートと公認大会の休止をご連絡させて頂きました。しかし、Force of Willがなくなるわけではありません!今後も商品の販売やイベント企画等は継続的に行ってまいります。今後は、店舗様やユーザー様で大会等を企画される場合はできる限りサポートできればと思っています。太字部分引用
という公式の記載と突き合わせると、活動さえしていれば何かしらの恩恵があるってことでしょうか。
向こうとしては現状のD-0やレンストみたいな、そんな感じにしたいんですかね。


5.総評

総合的な評価といたしましては、そもそもこのゲーム、開発者に問題があったと言わざるを得ません。ブースター発売から5か月程度で制限カード7枚に準制限カード6枚を出してしまうのはこのご時世、いかんでしょ。
加えてルール周りが最初から目に見えてずさんであり、対象層を考えるとこれは致命的です。


周りでもメチャさんあたりがやろうかどうしようかと仰ってましたが、ウィル持越しの一件が出たときに僕は全力で止めました。絶対に勧めてはいけないゲームだと感じだからです。







風評被害が何を指すのかわよくわかんないですけど、ここら辺に絡んで。

ちょっと脱線するんですが、この池田氏の発言とかtocage公式の紹介記事とか見るとこの業界あれだなと思います。
・TCGに対する真摯な姿勢
・戦略性の高い、ファンタジーの王道の世界観をもつTCGの実現
・ユーザーに対してしっかりとサポートを行う姿勢

太字部分引用
例えばTCGポータルtocageの紹介だとFOWってこういう風に書かれてるんですよね。実際どうかって言えば見た通りなんですけど。
こういう紹介するのがユーザーにとって+なのかっていうとそうでもない気がいたします。
よくTCGバブルに対して引き合いに出されるアタリショックの一因として”きちんとしたレビュー雑誌がなかった”ということがあげられていますし、こういう良い部分の情報しかレビューで出てこない現状は良くないんじゃないでしょうか。

いやあれですよ、現状よくわからないゲームはショップ側が仕入れたがらない傾向にありますし、実質的にフィルターがかかってるだろとは言えますよ。何も考えず買っちゃった被害者は少ないよね、みたいな。
でもそういう問題じゃなくって、ほらあの池田氏の言うような風評被害ってきちんとレビューしてるとこがないからこそ発生してるんじゃないんでしょうか。
そらインタビューだし悪いことは書けんだろってのは一般論としてわかりますし、業界を盛り上げたいってのもそうなんでしょうけど、それにしてもどっかでやってもらわないと。

我々よりショップで働いてる方とかtocageの方とか、そういう人々の方がよっぽど事情に詳しいわけです。
その詳しい人が何も書かなきゃあそりゃ我々は我々で情報交換し合って、”何も知らずに面白そうだから始めたらゲームが終わった”なんてことがないように自衛するしかないですよ。
その自衛策を風評被害呼ばわりするのはちょっといくらなんでもひどくないですかねぇ。

テキストがひどかったからこれ直してねって会社の人に言っといたよ、店に来たお客さんがこう言ってたから伝えといたよ。とむやんぷ~さんよろしくこういう風にある程度話を伝えて、こういうことやったよって広報してもらえば、こっちもそれなりに安心できます。悪いとこは蓋して話出さないっていうんじゃもうどうにもならんですよ。

業界が盛り上がる云々はどこまで行っても売り手側の理屈でしかなくて、それが買い手=ユーザー側の理屈に転化することはないんだって。DM界隈とかゼクス界隈とか、そこらへんのタイトル単位の規模になってこないとそういうのは起こらないよ。



で話を戻して、FOWの良かった点も。

僕がこれはすごいな、と思ったのはB-CatsにFOW対戦メニューなんてものを作ってたところです。
最近でゅえりおっていうのができましたけど、あれより早くやってたんですよね。これはえらいと思う。
多国籍軍呼ぶとかそういうのは完全にカードボックスガールズでよくねーかって感じになっちゃいましたけど。



そんな感じで、スタートダッシュでつまづいたゲームが体勢を立て直せずそのまま終わったという感じのFOWでした。
ウィルの持越し騒動がなければ僕もやっていたことでしょう。まあ13種も規制カード出た時点で諦めて辞めてそうですけど・・。
いきなり規制カード出されると、強いカード買えなくなっちゃうんですよね、いつ規制されるかわからなくて怖いから。遊戯王なんか時期が決まっていて、あれは結構いいシステムだと思います。

今年もいくつかTCGが出ますけど、うまくいくといいですね。僕はネット対戦ができるというラスクロをやる予定です。
そんではまた。
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テーマ : TCG
ジャンル : ゲーム

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