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事件
【婚外子規定 違憲】残る「差別」 出生届けにチェック欄 寡婦控除は適用除外
2013.9.4 23:45
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婚外子については、相続のほかに住民票や戸籍の記載など、多くの場面で「嫡出子か否か」という区別が行われてきた。「差別にあたる」という訴えを受け、一部で是正も進んでいる。
かつては、住民票では嫡出子が「長男」などと記載されるのに対し、婚外子は「子」と記載。戸籍では嫡出子が「長男」、婚外子が「男」と記載されていた。いずれも記載の撤廃を求める裁判などを契機に、住民票は平成7年に「子」に、戸籍は16年に「長男」などに記載が統一。一方、出生届では今も「嫡出子」「嫡出でない子」というチェック欄が設けられている。
訴訟の元原告、田中須美子さんは「民法が相続分に差を設けていることを理由に、こうした差別的記載による区別が正当化されてきた」と振り返る。
一方、同じ母子家庭でも、婚姻歴の有無で経済的負担に大きな差が生じるのが「寡(か)婦(ふ)控除」だ。もともとは戦争で夫を失った母子家庭を支える趣旨で導入された制度で、所得から27万円か35万円を控除するというものだが、母に結婚歴がない場合は適用されない。
適用がなければ、所得税だけでなく、国民健康保険料や保育料も負担が重くなり、年収200万円で年間約20万円の負担増になるケースもあるという。
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