韓国政府は12日、福島第一原子力発電所から海に流出した汚染水が、韓国の沿岸に影響を及ぼしてはいない、と発表した。
海洋水産部(省に相当)はこの日、政府世宗庁舎で記者会見を行い「先月、原子力安全委員会と共同で、日本の領海と接する済州道の南側の海域6カ所で海水を採取し調査した結果、福島第一原発からの汚染水の影響は全くなかった」と発表した。原子力安全委員会による調査の結果、人工的な放射性物質であるセシウムは全く検出されないか、または1キログラム当たり最大0.00172ベクレル(放射能の量を表す単位)という微量だったことが分かった。この数値は原発事故以前の2006-10年、韓国沿岸の海水に含まれていたセシウムの平均濃度の範囲(0-0.00404ベクレル)に収まっている。
海洋水産部はまた、国立水産科学院がサバやサワラなど韓国沿岸で漁獲される魚介類10種類や、イカやキングチなど排他的経済水域(EEZ)内で漁獲される魚介類8種類を採集し、放射能汚染の有無について調査した際にも、人工的な放射性物質は検出されなかった、と発表した。