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大学3、4年生「正社員なれぬ 自己責任」 京のNPO、就職調査

 雇用環境の変化など社会の実情を学んでいない大学3、4年生の多くが「正社員の職が見つからないのは甘えや努力不足が原因」と考えていることが、若者への労働法教育に取り組むNPO法人「あったかサポート」(京都市下京区)の調査で分かった。専門家は「就職難が自己責任論に終始しないよう、問題意識や自尊心を持って就職に向き合えるような教育が必要」と指摘する。

 キャリア支援の課題を探るため、京都などの5大学430人を対象に今年4~7月、学校で学んだ内容や就職への意識を調査した。

 このうち、3、4年生(約170人)は、約6割が大学で「自己分析」や「適性検査」の講座を受けていたが、「雇用環境の変化」や「労働者の権利」など働き続ける上で必要な労働教育を受けた人は、それぞれ約2割にとどまった。雇用環境の変化について学んでいない人の半数が、正社員になれないことを「自己責任」と考えていた。

 一方、アルバイト経験のある学生の3分の1が「バイト先の正社員の働き方や労働条件には問題がある」と回答。「問題がある」と答えた人は、「ない」と答えた人よりも「中高年や老後の生活に不安を感じる」割合が高く、アルバイト経験が労働観に与える影響が大きいことも見えた。

 調査を分析した法政大の筒井美紀准教授(教育社会学)は「大学の支援は、目先の就職を考えたキャリア教育に偏っている。アルバイト経験を学びにつなげるなど、雇用の現実や労使間で守るべきルールを知って働き続けるための教育も考えるべき」と指摘する。

 14日午後2時から同志社大(上京区)で開くシンポジウム「半身就活でいこう」で、筒井教授らが調査結果を報告する。500円(学生無料)。問い合わせは同NPO法人TEL075(352)2640。

【 2013年09月12日 23時00分 】

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