長野とロぺスでライトゴロ完成！村田も好守で魅せた

３回２死二塁、ブランコの当たりを長野が一塁に好返球

　◆巨人３―１ＤｅＮＡ（１２日・東京ドーム）　打撃不振に苦しんでいた坂本の決勝打で、巨人が今季３７度目の逆転勝ちで５連勝。優勝へのマジックを「７」とした。７回無死一塁で、左越えに勝ち越し二塁打。６日の阪神戦（甲子園）の第３打席で左前安打して以来、自身１８打席ぶりの安打で勝利を呼び込んだ。さらに長野のスクイズで１点追加。投げても先発ホールトンから沢村、山口、西村とつないで快勝した。

　同点の３回２死二塁。長野はブランコの右前への打球を捕球すると、すかさずホームへ低い送球をした。「あそこはホームに投げなきゃいけない場面。ロペスがしっかり判断してくれた」。長野がこう振り返るように、一塁ベース上にいたロペスが好判断でカット。二塁走者・石川がホームを駆け抜ける前、ライトゴロを完成させた。

　事前に確認していたからこそできたビッグプレーだ。ロペスは「二塁走者の走力と打者の走力を考え、準備は打つ前からできていた」と、自然と一塁ベースに入った。５月１５日のロッテ戦（東京Ｄ）でも同じようにライトゴロを完成させており、「チャンスがあったら行くよ、という話は常にしている」（長野）と言うように、２人の意思疎通はできていた。

　大学（日大）の先輩・村田も守備でみせる。５回無死一塁で三嶋がバントをする前、三塁から猛チャージ。「ＤＪ（ホールトン）の前まで自分が捕ろうと思っていた」と、投前に転がったボールをすぐさま二塁へ送球、併殺を完成させた。

３回２死二塁、ブランコの当たりは勝ち越しの適時打と思われたが一塁でアウト

　バットでも長野は初回先頭で同点のきっかけとなる右中間二塁打、７回には投前へ自身プロ初となるスクイズを成功させた。村田も２安打。原監督は「長野が基本に忠実に低いボールをカットマンに投げ、ロペスも状況判断が良かった。１点を取るよりも大きかった。村田も最高のプレーをしてくれた」とたたえた。“日大コンビ”の美技がチームを救った。