アジア・太平洋株式サマリー:インド株は下落
9月12日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式市場では、ハンセン指数が上昇し、5月以来の高値付近で引けた。複数の金融機関が中国の成長予想を引き上げたことが寄与した。
中国の石油最大手ペトロチャイナ (中国石油、857 HK)は1.1%高。前日は下落していた。通信機器メーカーのTCL通訊科技(TCLコミュニケーション・テクノロジー・ホールディングス、2618 HK)は8.3%上昇。競合する米アップルの新型「iPhone(アイフォーン)」に関するアナリストの批判が手掛かりとなった。
携帯電話サービス会社、数碼通電訊集団(スマートーン・テレコミュニケーションズ・ホールディングス、315 HK)は15%安。通期利益がアナリスト予想を下回り、同社は配当性向を引き下げた。医薬品メーカーの中国生物製薬(1177 HK)は16%下落し、売買停止となった。クレディ・スイス・グループによる株式投資判断引き下げが響いた。
ハンセン指数は前日比16.58ポイント(0.1%)高の22953.72。構成銘柄中、値上がりと値下がりの比率は約4対5。ハンセン中国企業株(H株 )指数は0.82ポイント高の10637.53。
IGインベストメントのポートフォリオマネジャー、ベンジャミン・タム氏(香港在勤)は「依然として中国の力強い指標を背景とする上昇基調が続いている」と指摘。「上値抵抗線があり、短期的に利益確定売りの出る可能性があるテクニカルな水準に達している」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式相場は3カ月ぶり高値に上昇。李克強首相が金融改革を加速させると述べたことを受け、銀行・証券株が高い。
上海浦東発展銀行 (600000 CH)は8.7%高。月初来の上昇率が36%となった。李首相は人民元の交換性に向けて取り組むと表明した。中信証券(600030 CH)など証券株も高い。取引量増加で利益が膨らむとの楽観が広がった。
一方、中国アルミ(チャルコ、601600 CH)や江西銅業(600362CH)など金属株は値下がりした。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前日比14.34ポイント(0.6%)高の2255.60と、6月5日以来の高値で終了。同指数は6月27日に付けた年初来安値から16%値を戻している。上海、深圳両証取のA株に連動しているCSI300指数は前日比1%高の2507.46。
中原証券の張剛ストラテジスト(上海在勤)は「李首相の金融改革に関する発言が同業界に追い風となっている。銀行は指数の大きな比重を占めるため、上げが増幅されている」と説明した。
【インド株式市況】
12日のインド株式相場は下落。10日までの4営業日続伸で指標のS&Pセンセックス指数のバリュエーションが7週ぶり高水準となったことへの警戒感もあり、投資家はこの日発表の鉱工業生産と消費者物価の指標を見極めたい考えのもようだ。
二輪メーカーのヒーロー・モトコープは3.8%安。前日まで2日での上げは2011年5月以来の最大幅だった。製鉄大手タタ・スチールは約1カ月で最大の下げ。イエス銀行は7.4%安となり、銀行株指数を反落させた。
ムンバイ市場のセンセックス 指数は前日比215.57ポイント(1.1%)安の19781.88。10日の大幅高後、11日は横ばいで終了。指数構成銘柄の予想株価収益率(PER)は14.2倍と、7月23日以来の高水準に達していた。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比8.15ポイント(0.2%)高の5242.54。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比0.21ポイント高の2004.06。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比16.37ポイント(0.2%)高の8225.36
更新日時: 2013/09/12 21:54 JST