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サッカー協会、一歩ずつ「Jヴィレッジ」機能回復目指す

産経新聞 9月13日(金)11時0分配信

サッカー協会、一歩ずつ「Jヴィレッジ」機能回復目指す

雑草が生い茂るかつてのグラウンド。復興への道のりは遠い=福島・Jヴィレッジ(写真:産経新聞)

 福島県楢葉町と広野町にまたがるサッカーのトレーニング施設「Jヴィレッジ」が、福島第1原発事故で陥った機能停止から、復興へ向け歩みを進めている。現在も事故処理に当たる作業員の基地のままではあるが、6月末までに業務が大幅に圧縮され、7月には日本サッカー協会がJヴィレッジで理事会を開き、施設として機能回復を図っていく方針を打ち出した。

 もちろん現状はサッカーどころではない。天然芝だったグラウンドには鉄板や砂利が敷き詰められ、雑草も生い茂る。それでも事故処理業務が圧縮されたことで、除染場などの機能はより原発に近い場所へ移動。Jヴィレッジから原発へ向かう作業員も約3千人から約2千人に減った。施設に常駐して復興業務に当たるJヴィレッジの小野俊介統括部長は「震災前と現状に雲泥の差はあるが、震災直後と現状にも雲泥の差がある。劇的にではないが、確実にいい方向へ進んでいる」と話す。

 7月の理事会で、大仁邦弥会長を座長とする「Jヴィレッジ復興サポートプロジェクト」を発足させることを決めた日本サッカー協会。ピッチの芝の養生には最低2年かかり、除染が必要な表面の土を保管する場所もめどは立っていない。それでも小野部長は「協会の支援は大きな希望」と歓迎し、「事故処理が優先されるのは当然で復興への道筋を付けにくい」と苦悩しつつも「いつ事態が好転しても慌てないようにしっかりプランを用意していきたい」と前を向く。暗中模索が続いても、復興を諦めるつもりはない。

最終更新:9月13日(金)12時21分

産経新聞

 
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