5回、適時打を放った阪神・能見。投手は中日・大野=甲子園(撮影・白鳥恵)【拡大】
能見の2桁勝利は、お預けになった。
「どこが相手でも一緒。目の前の一戦一戦をね。チームが勝てば、それでいい。そのために頑張るだけ」
一回は3者凡退で順調な滑り出しを見せたが、二回一死から平田にストレートの四球を出し、歯車が狂った。続くクラークの一ゴロ間に二死二塁とされ、2年目の高橋周に内角を突いた141キロ直球を振り抜かれ、右中間への先制二塁打とされた。
味方が同点とした直後の三回一死一、三塁から、森野のゴロをキャッチし、併殺を狙って二塁送球しようとしたが…。送球はベースカバーの鳥谷のグラブの先を通過し、痛恨の悪送球で勝ち越し点を与えた。
五回二死三塁では、自ら同点適時打を放ったが、直後の六回に谷繁に勝ち越し打を浴びた。粘りはしたが、結果だけを見れば独り相撲だ。
チームは13日から、敵地神宮でヤクルト戦。バレンティンにプロ野球記録の56号を浴びてしまうのか…。
西岡(3安打も七回の好機で凡退)「一つ取れば流れが変わる。断ち切るためには一打が大事。そのためにも七回は打ちたかった」
阪神・中西投手コーチ(能見に)「真っすぐに本来の切れがなかった。制球に苦しんでいたな」