【イスタンブール=金井和之】トルコ中部の観光名所カッパドキアで日本人女子大生2人が殺傷された事件で、地元司法当局は12日、新たにファティ・ウヤル容疑者(24)を殺人などの疑いで逮捕した。11日に逮捕した男性は釈放した。司法関係者が明らかにした。
地元関係者らによると、ウヤル容疑者は現場近くの町に住み、溶接工として建設現場で働いていた。事件があった9日は、殺傷現場近くで2人が乗っていた自転車と接触。口論からかっとなり、ナイフで襲ったと話している。警察は12日、ウヤル容疑者を犯行現場に立ち会わせて状況を確認したという。
犯行に使ったナイフは川に捨て、被害者のカバンなどは燃やしたと供述。ただ、自宅や車を捜索したところ、女子大生から奪ったとみられるカメラなどの貴重品が見つかったという。
一方、当局に11日に逮捕された男性は、事件当時は親族らと買い物などをしていたと主張しており、12日夜までに釈放された。この男性の親族によると、ウヤル容疑者とは親戚関係にあり、顔や雰囲気がよく似ているという。