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【大リーグ】

12勝目フェルナンデス、新人王当確! タブー犯して乱闘寸前も防2.19

2013年9月13日 紙面から

◇マーリンズ5−2ブレーブス

 新人王当確!! マーリンズのホセ・フェルナンデス投手(21)は11日、地元マイアミでのブレーブス戦で先発。今季ラストのマウンドで7イニングを5安打1失点に抑え、12勝目(6敗)をマークした。両リーグ2位の防御率2.19で、両リーグ先発トップの被打率1割8分2厘は近代メジャーでは1995年ドジャースの野茂英雄に並ぶ新人歴代トップ。6回に1号ソロを放った際に、打席でじっくり打球の行方を眺めるという大リーグのタブーを犯して乱闘寸前になる一幕もあったが、新人王をほぼ手中に収めた。

 やんちゃな悪童は、いろいろな意味で地元ファンを熱狂させて今季を締めくくった。フェルナンデスはこの日最速99マイル(約158キロ)の剛球と大きく割れるカーブだけで、リーグ最高勝率のブレーブス打線を7イニング1失点と牛耳り、リーグ最低勝率のマーリンズにありながら12勝目(6敗)をマーク。米複数メディアは新人王当確と打った。

 なのに、試合後の21歳右腕はションボリと肩をすぼめていた。「恥ずかしい。俺はここにいるべきじゃない。高校じゃなくて、プロ野球なんだ。俺が間違っていた」

 というのも、自らの挑発で最高のフィナーレを台無しにしてしまったからだ。発端は6回、ギャティスにソロアーチを打たれた際にニヤリと笑ったことで、1死から左飛に打ち取ったジョンソンとは罵声を浴びせ合った。決定的だったのは、その裏にフェルナンデス自身がメジャー初アーチを左翼席にたたき込んだときだ。打席でじっくり打球の行方を見守るというタブーを犯し、生還するとマキャン捕手と口論。両軍ベンチ総出で乱闘寸前となった。

 フェルナンデスは試合後、本塁打を浴びせたマイナー投手とマキャンに「本当にすみません。もう二度としません」と謝罪。マキャンからは「おまえはまだ子どもだが、大リーグでプレーするからには大リーガーらしく振る舞え」と叱られた。

 とはいえ、やんちゃっぷりとは裏腹にメジャー1年目の数字は圧倒的だった。被打率1割8分2厘は両リーグ通じて先発トップで、1900年以降の近代メジャーでは野茂英雄に並ぶ新人歴代トップ。自身が登板した28試合でチームは全勝利数の3分の1に相当する18勝を挙げた。本拠地では9勝0敗。防御率2・19も両リーグ2位というすさまじさだ。

 試合後のクラブハウスでは、チーム全員が「Jose 4 ROY(新人王はホセ)」と記されたTシャツに袖を通し、意思表示。チームが金の卵の酷使を避けるため、今季の登板はこれが最後。21歳のメジャー1年目は一足早く終了したが、全米に強烈な新星の出現を印象付けたのは間違いない。

 

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