4回にハウザーがボークをとられ、抗議する楽天・星野監督=QVC
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◇楽天6−2ロッテ
楽天が逆転勝ちした。0−1の6回に松井の右前打や岡島の中前打などで4点を奪うと、9回にもマギーの左前打などで2点を加えた。2番手の釜田が今季初勝利。長谷部がプロ6年目で初セーブを挙げた。ロッテは拙攻が響いた。
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カツサンドが幸運を運んできた。悲願のペナントレース初制覇に突き進むイヌワシ軍団が逆転勝利を収め、優勝マジックを13に減らした。同一カード3連勝を狙ってきたロッテを返り討ち。連勝で7差と突き放し、引導を渡した。
この日の朝、宿舎の朝食会場に姿を見せた星野監督は「昨日は勝ったからな」と上機嫌でカツサンドを注文した。験かつぎが生きたのは1点を追う6回だ。1死から四球と連打で満塁。松井が右前にはじき返して追いつくと、嶋の遊ゴロが併殺崩れと敵失を誘って2点。さらに岡島の適時打も飛び出した。
今季の楽天らしい、ヒーロー不在の逆転劇。指揮官が挙げた立役者は先発のハウザーだ。「今日はジムだな。ジムがあそこまで、しっかり投げたからな」。5回2死まで1失点。試合をつくったことが反撃を呼んだ。
マジック対象のロッテに連勝。松井は「この3連戦は大事だった」と息を吐いた。Vロードは短縮され、球団の準備も急ピッチで進む。そうした状況に、闘将は喜びをかみしめた。「この時期にそういう話をできるのは幸せなことだな」
前夜は枡田、この日は銀次をスタメンから外した。将来を見据え、不振でも使い続けてきた2人だ。来年以降ではなく、「今」が勝負。勝利投手が釜田になったことを聞かれても、「もう誰が勝ってもいいの、これからは」と関心を示さなかった。歴戦の将が、いよいよ最後の仕上げに取り掛かる。 (井上学)
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