Updated: Tokyo  2013/09/13 07:15  |  New York  2013/09/12 18:15  |  London  2013/09/12 23:15
 

欧州債:イタリア債利回り、スペイン債上回る-英独債値上がり

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  9月12日(ブルームバーグ):12日の欧州債市場ではスペイン10年債に対するイタリア債の上乗せ利回りが拡大。ここ1年半での最大となった。同日のイタリア入札では3年物の借り入れコストが昨年10月以来の高さに達した。

イタリア10年債利回りは2カ月ぶり高水準まで約5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に迫った。ベルルスコーニ元首相の議員資格剥奪をめぐる上院採決で連立政権が揺らぎかねないとの懸念は根強い。この日の入札では2016年と28年にそれぞれ満期を迎える国債計55億ユーロを発行。比較的安全な域内資産を求める動きで、ドイツ10年債のほか、フィンランドとオランダ国債が値上がりした。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)の欧州金利ストラテジスト、ノーバート・アウル氏(ロンドン在勤)は「スペイン債に比べてイタリア債のパフォーマンスが著しく劣るのは、イタリア市場の方が流動性が高くても政治面で障害を抱えている状況を反映している」と指摘。「ベルルスコーニ氏の政治生命をめぐり上院で続く議論が注目を集めている」と付け加えた。

ロンドン時間午後5時現在、イタリア10年債利回りは前日からほぼ変わらずの4.53%。6日には4.58%と、7月4日以来の高さに達した。同国債(表面利率4.5%、2023年5月償還)の価格は100.15。

同年限のスペイン債利回りは2bp下げて4.46%。同国債利回りがイタリア債を下回ったのはこれで3日連続。その利回り格差は2bp開いて6bp。2012年3月2日以来で最大の7bpに達する場面もあった。

イタリア上院のジュゼッペ・クッカ議員によると、上院委員会はベルルスコーニ氏をめぐる採決を18日に実施することを全会一致で決めた。

ドイツ10年債利回りは5bp低下の2%。フィンランド10年債利回りは4bp低下の2.23%。オランダ債利回りも4bp下がって2.37%。

英国債相場は上昇。イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁がこの日に議会で、失業率が一段と低下するまでは利上げを実施する計画はないとあらためて説明した。

英中銀が先月導入したフォワードガイダンス(時間軸政策)によれば、失業率が7%に下がるまでは政策金利を引き上げない。前日発表の5-7月失業率は7.7%で、これが7%に下がるのは2016年の遅い時期までないと中銀はみている。

ロンドン時間午後4時29分現在、10年債利回りは6bp低下の2.94%。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格は0.53上げて94.07。

原題:Italy Yield Premium Over Spain Reaches 18-Month High; Bunds Gain(抜粋)Gilts Rise as Carney Reiterates BOE Policy; Pound Little Changed(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Lucy Meakin lmeakin1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Dobson pdobson2@bloomberg.net

更新日時: 2013/09/13 02:21 JST

 
 
 
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