ＩＯＣの新会長に選出され記者会見するバッハ氏(10日、ブエノスアイレス)
【ブエノスアイレス＝宮本英威】国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）総会は10日、新会長にドイツ出身のトーマス・バッハ氏（59）を選んだ。同日会見したバッハ氏は「五輪の持続的な発展を進める」と抱負を述べた。参加選手と施設の数は抑える方針だが、2012年のロンドン五輪で302だった種目数については「柔軟性を持たせてもよい」と、将来の拡大に含みを持たせた。
ＩＯＣ会長の１期目の任期は８年で、20年の東京五輪時のかじ取りも担う。バッハ氏は「人生で忘れることのできない日だ。感激している」と述べた。会長の仕事については「重い責任がある。五輪運動の関係者の多様な意見を調整して最も適切なバランスを取りたい」と語った。
会長選には６人が立候補していた。１回目の投票では決選投票の末、台湾の呉経国理事が落選。５人に絞られた２回目の投票で、バッハ氏が過半数の49票を獲得した。
ベルギー出身で８代目のジャック・ロゲ氏（71）は01年に会長に就いた。五輪の肥大化抑制に取り組み、若者のスポーツ啓発を目的としたユース五輪を設けた。
ロゲ氏は退任の演説で「私を助けてくれた『五輪家族』に感謝したい。バッハ氏は能力の高いリーダーだ。団結して五輪運動を進めてほしい」とエールを送った。
トーマス・バッハ、ジャック・ロゲ、IOC
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