UPDATE 1-最近の短期金利上昇、正当化できない 政策尽きてない=ECB総裁
(内容を追加しました。)
[リガ 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は12日、最近の短期金利上昇は「正当化できない」との認識を示した。
ECBは先週、政策金利を据え置くとともに、必要なら利下げや追加の流動性供給を行う用意があると表明した。
ユーロ圏経済の回復の兆候や米連邦準備理事会(FRB)の緩和縮小観測に加え、過剰流動性の低下を背景に、欧州の短期金利は上昇基調が続いている。
ECBは7月、金利を現在の低水準、もしくはそれを下回る水準に据え置くと表明。金利見通しの方針説明であるフォワードガイダンスの導入に踏み切ったものの、これまでのところ金利押し下げ効果は限定的となっている。
ドラギ総裁は講演で「短期金利はこれまでのある時点、および現在も正当化されない水準にあり、われわれは同じフォワードガイダンスを維持する」と述べた。
その上で「政策手段は決して尽きていない」とも述べ、ECBとして対処できるとの考えを示した。
ただ短期市場は、この日のドラギ総裁の発言にも反応薄だった。
ユーロ圏景気については「回復はまだ非常に初期段階にある」とし、最近の経済安定化の兆しにも慎重な姿勢を示した。
経済指標は改善しているものの、(主に実体経済を測る)ハードデータは改善していないとし、「現行の(金融政策)スタンスを維持する」と述べた。
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