『不器用な少女とクマの人形の歌』 作.くまこ
「好きな子がいるんだ」
私はつぎはぎのぬいぐるみにそう話す
いつも一緒、ずっと一緒
そんな君なら分かってもらえるって
私の恋は誰からも
分かってもらえなくて、つらくって
君なら分かるかな?私の気持ち
つぎはぎのくまは私に言うんだ
「くじけないで。君の恋が例え叶わなかったとしても」
「君はその人を愛し続ければいい」
時は経って、大きくなって
君も随分ボロになって
私は君に問いかける
「私はどうしたらいいのかな?」
答えはない。いつもの声が。
そんな声なんてどこにも聞こえない。
聞こえるのは雑音と人のざわめきで
君の声なんかじゃなかった
「君って誰だったんだろう」
答えはわからない
それは幻聴だったのか自分だったのか
これから一人で私は歩く
もう子供じゃない。一人で歩ける。
君の言葉を胸に刻んで
「私は好きな人を愛し続ける。何があっても。」
へたくそな歌に合わせて明日に進む