■ディスる「二つの顔」
「ディスる風潮は遠回しに批判を投げ掛けていた『風刺の時代』を後退させ、本質的でない悪口の時代をもたらした」という批判もある。表現の規制が少ないインターネット放送がその代表的な例だ。韓国で活躍するオーストラリア人お笑いタレントのサム・ハミントンとチョ・ウォンソクは4月から始まったインターネット放送『ディスボーイズ』で、大麻使用容疑で逮捕されたタレントのビアンカや日本の極右派・水野俊平教授の実名を挙げてののしりながらディスった。
一般の人々も、最近は「アフリカTV」「ユーストリーム」などの個人のインターネット放送を通じ時事に関する不満を吐き出す。こうした放送ではデマの流出も多く、ディスる風潮の拡散についても懸念されている。
文化評論家のチャン・ウォンジェ氏は「ディスることと中傷・謀略は区別しなければならない。ただ人をけなしたからといって全てがディスることではない。事実に基づき「憎悪」でなく「苦笑」を引き出すのがディスるということ」と指摘した。京畿大学青少年学科のイ・グァンホ教授は「本音を打ち明けることと堂々と悪口を言うのは別の次元の問題」と語った。「誰彼なくののしる風潮に慣れてしまうと、若い世代の間で他人を尊重したり敬意を払ったりするという考え方がなくなってしまうかもしれない」というわけだ。