ツイッターをやっているとですね、なんか色んなおっさんからアドバイスを貰うんです。
何様ですか
たとえばこの方。電通のえらい人です。ソーシャルメディアウィークというイベントでチラッとすれ違ったことはあるのですが、別段、深い関係性があるわけでもありません。
で、イケダハヤトさんは七年間でどう動くのかな。その設計図をはやくだそうや>東京オリンピックはホームレスを排除するか、包摂するか http://t.co/gwuXeQtduU”
— 長澤秀行 (@naga8888) September 8, 2013
これまでにも何度かうんざりさせられていたので、申し訳ございませんが、この方はサクッとブロックしていました。が、エゴサーチをしていて、不幸にもたまたま彼のツイートを発見してしまったのです。
「その設計図をはやくだそうや」というのはなんともすごい言葉だなぁ、と思ったので「毎度ながら何様ですかホントにw」と返しておきました。翌日、彼はこんなツイートをしていました。これもエゴサーチで発見。
しかし、昨夜のイケダハヤトさんとの やり取りはなんだったんだろ。僕としてはアドバイスが「何様」といわれてポカンだったが、イケダさんはほっといて欲しいと言われたが、べつに彼にRTした訳じゃないんで…。難しいな、ネットは。
— 長澤秀行 (@naga8888) September 9, 2013
不思議な発言です。これでは、彼はぼくが見ていないことを前提で、ぼくに対するアドバイスを、彼の周囲の人々に語っていたことになります。ぼくがそこにいないのに、ぼくに対するアドバイスを、ぼくではない自分のフォロワーたちに語る。なんとも倒錯したコミュニケーションのあり方に思えます。難しいな、ネットは。
で、この長澤さんはまだマシで、酷い人になると面識もないのに「説教してやる」といきり立つ人もいます。あとは「対談しようじゃないか」とかも。いや、ホントに、あんたたち誰ですか…。
この点について、徳丸さんから納得の指摘をいただきました。有名税というやつですか。面倒ですね。
イケダハヤトさんが有名人だからですよ。日本中に、プロ野球の監督に「アドバイス」している人いるでしょ。もちろん監督はその場にいない。ああいう感じ RT @IHayato: 例えていうなら、道を歩いていて、いきなり知らない人から「アドバイス」されるようなものですかね
— 徳丸 浩 (@ockeghem) September 9, 2013
求められてもいないのにアドバイスをする人々
そもそも、アドバイスは求められた場合に提供するものです。見知らぬ人からいきなり「アドバイス」されても、普通、聞く耳持てませんよね。ぼくは長澤さんに限らず、日々頼んでもないのにおっさんたちから「アドバイス」されます。いや、あんた誰だよ…という気分に駆られたことは数知れず。
もう少し深堀すると、アドバイスというものはある種の「師弟関係」が成り立っているときに、有効に機能します。アドバイスの受け手が、アドバイスの出し手を信頼・評価しているときにこそ、アドバイスはアドバイスとして機能するわけです。
その意味で、特段の尊敬もしていない人から「アドバイス」を貰ったとしても、その言葉は、内容がどれだけよくても、まともに聞き入れられることはないでしょう。
さて、「内容がよくても、関係性が悪ければ聞き入れない」という態度を「それは甘えだ!内容こそすべてだ!」と非難する年長者は多いと思います。が、それは逆ですよ。関係性がない状態でアドバイスを提供して、それが受け入れられると考える方が、甘えなんです。安全地帯に留まり、楽をしているのは、自分であることに気づきましょう。
アドバイスなんてものは、実に傲慢なプレゼントなのですから、まずは相手の尊敬・信頼を勝ち取ってから、丁寧に手渡すべきです。いきなり投げつけるようなものではありません。
年を取ると傲慢になる?
少なくともぼくは、いきなり他人にアドバイスを与えようとするほど、傲慢ではありません。「アドバイスください」と言われたときですら「あくまでこれは一個人の意見なので、誰が正しいとか間違っているとか、そういうわけじゃないよ。その上で、ぼくは〜〜と思うけど、本当に、それはぼくの体験に根ざした個人的に意見だからね…・」などと、長々と前置きを絡めて進言します。
こういうブログを書き綴っている人間が言うのも今更ナンセンスですが、アドバイスって、本当に傲慢な行為だと思うのです。多くの場合、「相手は未熟で間違っており、自分は成熟しており正しい」という前提で、アドバイスなるものは発射されますから。
でも、年を取るとそうなっていくのかなぁ、とも思います。特に成功を収めた人であればあるほど、自分の選択の正しさを確信しがちですから。ぼくはどれだけ成功しようが、年を取ろうが、求められてもいないのにアドバイスを提供するような人間にはなりたくないなぁ、と戦々恐々としております。年寄る波は恐ろしい。
みなさんは「アドバイス」をするときに、傲慢さを感じますか?アドバイスを提供する際に、どのようなことを心がけていますか?ぜひコメント欄やツイッターで教えてください。