週刊ファミ通のクロスレビューはゲームをプレイしていない可能性もあり、ジョジョの奇妙な冒険40点の問題から読み解く

ゲームユーザーで最近注目されている「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」というゲームがある。

やはり、面白いからですね。

週刊ファミ通のクロスレビューで40点満点を獲得したゲームですからね。

そういう皮肉は置いておいてだな。

すみません。被害にあわれた方にお詫び申し上げます。

「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」に関してはゲーム業界におけるさまざまな問題を露呈させたタイトルとして今後語り継がれるだろう。

それはバンダイナムコや開発会社の悪行だけでなく、ゲーム雑誌のあり方もクローズアップされた。

先の話にあったように、週刊ファミ通で毎週掲載されているゲームレビューコーナーで、40点満点で40点を獲得した。しかし、実際にプレイしたユーザーの評価ははるかに低い。

今までもおかしな満点があったものの、それなりに理由づけできたのだが、今回に関しては明らかに不自然な点数となっている。

今回は、なぜ週刊ファミ通でユーザーの評価とここまで乖離する点数が出たのかを取り上げたいと思う。

週刊ファミ通のクロスレビューに関してはいろいろなことを言われていますね。

点数をお金で買っているというのが一つの意見です。直接的なお金という意味のほか、広告を多く出稿するという意味合いもあります。

また、特定機種の方が評価が高かったり、実際にゲームをすれば明らかに不自然な部分を取り除いて評価や点数がつけられたのではないかという意見があります。

今回の「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」では点数をお金で買ったのではないか、という点と、ゲームをプレイしていればわかるようなことがレビューに織り込まれず、点数にも反映されていない点があげられるかと思います。

週刊ファミ通に関する件は過去に2008年2月14日『ファミ通の素晴らしさを褒め称える』、2006年12月15日『「カルドセプトサーガ」にバグが多く、出来が酷い件に関して』などでも取り上げました。

今回の件を見て思うに、もしかしたらゲーム自体をプレイせずに40点という点数を付けた可能性が高い。

プレイせずにゲームレビューですか!?

レビューのコメントがゲームについて一切触れられていない点から、そう考えることが出来る。

動画を見せられ、それで評価したという可能性が浮かび上がる。

他のゲーム雑誌の電撃プレイステーションではこのゲームのレビュー自体が載っていない。

これは何でかというと、メーカーがサンプルを渡さなかったからか、レビューの掲載自体をやらないように言ったからだろう。

仮にメーカーが動画だけ渡して評価してください、となっても、もしかしたら電撃プレイステーション側がそれはできないということで評価自体をしなかったことも考えられる。

そうなりますと、電撃プレイステーションがまともに見えますね。

実際はおかしいけどな。

ほめている時にそういうことを言わないでください・・・。

もう一つ考えられる流れがある。

それは?

動画を見てレビューをしたのではなく、そもそもがバンダイナムコと打ち合わせの上、ゲームの出来に関係なく40点を与えた、ということ。

なぜそうするかはだれでも理解できるように、「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」を売るためとなる。

面白いことに、「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」のクロスレビューが掲載された週刊ファミ通の発売日と、バンダイナムコが発表した受注50万本突破のプレスリリースは同日の8月22日だった。

この辺りをどう考えるかだが、事前に週刊ファミ通の40点という評価を聞いてバンダイナムコ側が受注数の発表を合わせたのか、そもそもそういう流れを事前に決め、週刊ファミ通と共謀してそういうスケジュールにしたのか。

この手の受注発表であったり出荷数発表は、多くのメーカーでは発売日近辺に行うことが多いことから、今回は明らかに週刊ファミ通のクロスレビューの結果に合わせたことがわかる。

レビューで満点、受注数も多く注目を集めているよ、というアピールをし、小売店がさらに追加注文するように仕向けた、一連の流れと見て取れる。

いずれにしろ、ゲームをプレイせずにレビューをしたり、またはメーカーと共謀のうえで点数が決められるとなると、レビューとしての意味が全く無くなります。

週刊ファミ通のゲームレビューの価値は以前から無くなっているし。

ひどいことを・・・。

ただ、それでも過去は言い訳できる範囲ではあったが、今回ばかりは言い訳もできないだろう。

仮にゲームをプレイせずにレビューをしていたとなると、今までのすべてのレビューが嘘出鱈目で書いたものとなるし、プレイしてレビューしたとなると、ユーザーとの考えが大幅にかい離するようなレビューに何の意味があるのか、となる。

メーカーと共謀のうえ点数を決めたとなると、それは論外だ。

今回のいびつなまでの点数に対して週刊ファミ通は説明責任があるとは思うが、述べたような理由から、それもできず。

今後一生涯、「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」の満点評価のレッテルを張られて運営していくことになる。

ほんと、下手を打ったものだ。

ここでも信用というものがいかに大事かがわかります。

ちょっとだけファミ通を擁護しておこう。

ゲームのレビューというのは実はプレイしなくてもある程度の判断が出来たりする。

プレイしなくてもですか!?

以前にも述べたことだが、ある程度の予定調和とでもいうか、常識的に考えればこういったことはできて当たり前だよね、という、当たり前を想定してレビューをすることもできる。

そしてそれは、たいていは当たる。

しかし、以前の「カルドセプトサーガ」でもそうだったが、その予定調和から逸脱したものが出てくる。それがバグであったり、当たり前のことを作ることが出来ない開発者の能力だったり、予算や発売日の都合であったり。

今回の「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」も予定調和で考えれば基本無料というようなゲームシステムなんて想定外で、対戦部分はある程度まともであるという前提の上、動画で判断しようとしたのだろう。

しかし、予定調和から外れていれば、その判断は当然誤りとなる。

その結果、今回のように実際のゲームとレビューの点数が大きく食い違うこととなる。

そもそもレビューなのに満足にプレイしていないという点自体は問題だが、それ以上にバンダイナムコが発売した「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」がダメゲーであったということだ。

こう考えると、週刊ファミ通側も被害者と言えるんだけどね。

ゲーム業界は大元のメーカーがまともでないとすべてが割を食ってしまいますね。

そんなわけで・・・。

そんなわけで?

南無南無子。

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