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【カイロ=三浦英之】カイロ郊外のギザにあるピラミッド。スフィンクスもある観光名所は、いつもなら多くの外国人観光客でにぎわうが、今は客足はほぼゼロ。お土産を売る露店や、近くの商店街もがらんとしている。
観光客にパピルス紙を約20年間売ってきたというアブダルさん(48)は「客が戻らなければ、4人いる店員を解雇するしかない。最後は閉店だ」と深刻だ。
観光当局によると、600人以上の死者を出した治安部隊によるムルシ前大統領支持派のデモ隊の強制排除以降、ピラミッドの観光は一時的に禁止された。8月25日から営業が再開されたが、入り口の担当者は「かつては入場者が1日最大2万〜3万人だったが、今は100人以下だ」と話す。主に外国からのビジネスマンや観光客の宿泊先となっていたカイロ市中心部にある外資系高級ホテルも、「稼働率は5%」(従業員)に低迷する。
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朝日新聞国際報道部