Updated: Tokyo  2013/09/11 03:34  |  New York  2013/09/10 14:34  |  London  2013/09/10 19:34
 

日銀議事要旨:財政健全化後退なら長期金利上昇の可能性-1委員

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  9月10日(ブルームバーグ):日本銀行は10日午前、8月7、8日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。多くの委員が国内の長期金利 は安定的に推移していると評価する一方で、財政健全化の動きが後退すれば、国債への信認の低下から長期金利が上昇する可能性があるとの指摘も出ていた。

多くの委員は「海外金利上昇や景況感改善などに伴って生じる長期金利の上昇圧力を、日銀による巨額の国債買い入れが強力に抑制している」と指摘した。一方、ある委員は「債券市場の不安定さは潜在的には引き続き残されており、今後の国内物価や米国金利の動向が及ぼす影響に注意が必要」と述べた。

また、多くの委員が「金利の安定を確保するためには財政運営に対する信認が維持されることも重要」と指摘。このうちある委員は「日銀の国債買い入れにより金利の低位安定が保たれるとの期待が過度に強まることなどを背景に、財政健全化に向けた政府の取り組み姿勢の後退につながる場合は、市場の国債に対する信認低下から長期金利が上昇し、結果的に日銀の政策効果を減殺する可能性がある」と語った。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net;

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2013/09/10 09:25 JST

 
 
 
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