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情報発信「気にせず」半数近く
9月10日 19時52分

インターネットのSNSを通じて子どもがトラブルに巻き込まれたり、若者が不適切な画像をネットに発信したりするケースが相次いでいます。
スマートフォンやSNSの利用について、「情報を発信する際に気をつけていることはない」と答える子どもの割合が半数近くに上るという調査結果がまとまりました。専門家は「子どもや保護者がネットのリスクについてもっと認識する必要がある」と指摘しています。

調査は東京のセキュリティー会社「デジタルアーツ」がインターネットを通じて行ったもので、ことし8月に携帯電話を持つ10歳から18歳までの子ども、合わせて600人余りから回答を得ました。

半数の子どもがスマホを利用

調査によりますと、スマートフォンを使っている子どもの割合は50%に上り、おととしの1回目の調査の14.4%と比べておよそ3.5倍に増えています。
これからスマートフォンを使いたいと考えている子どもは40%を超え、子どもたちの大半がスマートフォンを使いたいと考えていることが伺えます。
スマートフォンの使い道については、「カメラや写真の編集」と「ゲーム」がそれぞれ60.9%と最も多く、次いで「動画を見る」が59.5%、「音楽を聞く」が54.3%、「SNSを利用する」が45.1%などとなっています。

低いネットへの警戒心

最近、SNSで発信したことばがきっかけで子どもがいじめやトラブルに巻き込まれたり、若者が不適切な画像をネットに発信したりするケースが相次いでいます。
調査の中で、ネットを通じた知り合いと「実際に会った」ことがある子どもは12.5%、「会ってみたい」と答えた子どもは28.4%でした。
年代でみると女子高校生は特に割合が多く、65.8%が実際に会った、または会ってみたいと答えています。
ネットを通じて他人と知り合ったことがあるという子どもに、使ったサービスを尋ねると、「LINE」が43.9%と最も多く、次いで「ツイッター」が37.4%、「フェイスブック」が19.9%でした。
また、インターネットに発信した情報がきっかけで非難されたり嫌がらせを受けたことがある、と答えた子どもは6.1%で、女子高校生では10.7%と10人に1人がそうした経験があると答えています。
一方で、インターネットで情報発信をする際に気をつけていることがあるかどうかを尋ねたところ、半数近い45.1%の子どもが「ない」と答え、情報発信に関する危機管理の意識が十分ではないことがうかがえます。

親と子でリスクの共有を

子どものネット教育に詳しいコンサルタントの尾花紀子さんは、「子どもたちはSNSを友達と内輪で使っているうちに、ほかの人は誰も見ていないだろうという錯覚に陥ってしまう。例えば『この写真を公開したら大変なことになるのでは』と考える間もないまま、行動をとってしまうこともある」と指摘しています。
そのうえで尾花さんは、「保護者が子どもと同じ機種を使うなどして最新のサービスの知識を深め、子どもとネットのリスクについて共有し、やってはいけないことを教える必要がある。スマホのアプリについても、インターネットに情報を発信する際、常に確認メッセージを出すなどして、子どもに『考える間』を与える機能が求められる」と指摘しています。

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