来季年俸で“松坂超え”も見込まれる藤浪。サラリーマンにはうらやましい話です【拡大】
2020年東京五輪開催決定に続いて、景気のいい話題が飛び込んできた。人気、実力、結果…。どれをとっても金メダル級。異論の余地はないだろう。球団が藤浪に、高卒2年目の史上最高額を視野に入れた年俸査定を検討していることが、判明した。
球団幹部は「2けた勝っているんだから、それは上がるでしょう。現状5000万円ほど? それぐらいにはなる。活躍した選手にはガーンと上げてやりたい」と、最大級の評価を明かした。注意すべきは「現状」というところ。
すでにチーム2位の10勝を挙げている右腕だが、順調にいけば4試合の先発機会を残す。シーズンでさらなる勝ち星が計算できる上に、同幹部は「対象になる」とクライマックス・シリーズ(CS)での成績も考慮することを明言。上積み要素が、そこかしこにあふれているのだ。
そこで見えてくるのが『松坂超え』。当時西武の“怪物”は、1年目の1999年に16勝(5敗)を挙げ、最多勝のタイトルを獲得。2年目の高卒新人としては最高額となる5700万円増の7000万円で更改した。
現実的に松坂の16勝には届かないが、観客動員やグッズ販売など、藤浪が球団にもたらす波及効果は計り知れない。背番号19が登板した甲子園の平均観客数は4万5933人と、完売状態が続く。“藤浪以外”の平均値を4000人以上も上回る計算で、そのフィーバーぶりは明らか。同幹部も「野球以外の部分(の評価)もある」と続け、金庫に手を伸ばす態勢を整えているのだ。
藤浪はこの日は完全オフ。登板予定の14日・ヤクルト戦(神宮)に向けて静養に努めた。「広い球場ではないので、丁寧に低めをつきたい」と意気込んでいる。
新人王や防御率のタイトルにも可能性を残す虎の逸材。“最高額”は妥当と言っても、おかしくない。
(紙面から)