「コンパクトライン」を稼働させる日本メーカーが今、増えている。工程削減や工程集約、工程短縮といった施策を徹底的に進めた、従来にない規模の小さな生産ラインだ。
小さなラインの利点は、生産品目の変更に対応しやすいこと。初期投資が少ないため、採算に乗るまでに造らなければならない製品の量が少ないことも利点だ。顧客の要望に応じた多様なものを、必要なだけ造れるようになる。身軽であるため、海外での工場展開も容易になる。
7月に稼働したホンダ埼玉製作所寄居工場は、同社が「ショートプロセス」化と呼ぶ工夫を徹底的に進め、従来にないコンパクトな生産ラインを備えている。例えば、ボディーの塗装ラインは、従来の方法では4回必要だった塗膜形成を3回に減らし、熱処理工程も削減することでラインの長さを40%削減した。「高級車にも使える高品質の塗装ラインとしては世界で最も短い」(ホンダ埼玉製作所事業管理部施設管理ブロックブロックリーダーの久米康広氏)という。
ボディーの溶接ラインも、従来13工程だったものを9工程に減らした。従来はルーフ、サイドパネルなど、ボディーの部位ごとにアウターパネルとインナーパネルを先に組み合わせ、これらを互いに溶接してボディーを完成させる方法だった。これでは、最後の組み立てでは大きくて厚い部材同士を溶接することになり、スポット溶接だけではカバーしきれなくなる場合があり、ボルト締結などで補強する必要があった。新方式では、先にインナーパネル同士で全体の骨格を形成し、そこへアウターパネルを貼り付けていく。これにより、補強の工程が省略できる。ボディーを約10%軽量化できる効果も得られた。
前者は新たな塗装方法、後者は新たなボディー構造の設計という、設計・生産の技術革新に伴う工程短縮といえる。決まった工程の中でムダを省くのではなく、製品設計を見直して新たな造り方を生み出すことで、工数と製作期間を短縮しようという活動だ。製造現場だけの改善活動、例えば工程間の隙間を埋める「間締め」のような活動だけに頼るよりも、工程とラインの短縮度合いは飛躍的に高まる。
ホンダ、コンパクトライン、ショートプロセス、デンソー、西尾製作所
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