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【モータースポーツ】

【F1コメント】第12戦イタリアGP決勝

2013年9月9日 8時42分

◆レッドブル

 1.S・ベッテル=優勝

 イタリアGPでまた優勝できるなんて最高だよ。(スタート直後の)1コーナーはヤバかったね! 右フロントタイヤをロックさせてしまったんだ。大きなフラットスポットができた感じで、タイヤが最後まで持つか分からなくなった。でも幸い持たすことができ、最初のスティントで優勢に持ち込めた。ピットのタイミングを早めて2ストップに変更した場合に備え、マージンを築くために攻めたが、ギアボックスに問題が起きて、ショートシフトすることを強いられた。それで直線スピードが伸びなくなったが、その分コーナーでばん回しようと努力した。トップでゴールできたのは良かった。モンツァの表彰台はいつもすごく情熱的だよね。ここはイタリア。コース外でも、どのお店でもフェラーリの服や関連商品を見かける。フェラーリはイタリア人のDNAの一部なんだ。僕はそう思っているよ。今日フェルナンド(アロンソ)が表彰台に立ったのは、ティフォシの皆にとっても素晴らしいことだよね。今シーズンは今のところ順調だが、先のことは考えず、これからも一戦一戦を大切にしていく。今は次のシンガポールが楽しみだし、1年で一番キツいレースになると思うが、最後まで走りきりたい。

 2.M・ウェーバー=3位

 ここは素晴らしいコース。そこで表彰台に上がれるというのはとてもスペシャルなことだ。過去のモンツァではそこまでいい結果を残してなくて、予選と決勝の自己ベストを少し更新できた。ピットストップでフェリペ(マッサ)をかわしたのは、最高だったね。インラップに満足しているし、ピットストップが素晴らしく、その後のアウトラップもすごく良かったから、やすやすとかわせたのは当然だろう。最後はギアボックスをいたわる必要があったが、全体的にみればいい結果だった。ここでのセブ(ベッテル)は手がつけられないから、今日このようないい結果を残せたのは素晴らしいことだ。

◆フェラーリ

 3.F・アロンソ=2位

 モンツァの表彰台に上がるというのは、いつも特別な気持ちになる。チームに対するファンのみんなの愛を感じる唯一の場所だし、ほぼ完ぺきな週末の締めくくりに与えられる最高のごほうびでもあるんだ。“ほぼ”というのは、チャンピオン争いでのライバルが優勝を飾ったからだが、彼らのことは祝福するよ。土曜までは好調で、2台そろってトップ5に食い込んだが、レッドブルはそれを上回ってきた。ベッテルがピットへ入った時に、僕らはまだ区間タイムで自己ベストを更新していたし、少なくともウェーバーは脅威になりそうもなかった。だから、スティントをなるべく長くとることを選んだ。ベッテルより数周分新しいハードタイヤで追いつこうと頑張った。ベストは尽くしたが、残り数戦で53ポイント差をひっくり返すのはそう簡単なことではない。チャンピオン争いでの可能性について現実的になるべきかもしれないが、F1では何が起きるか分からない。だからブラジルでフィニッシュラインを通過するまで、ずっとチャンスを信じて、常に100%の力を尽くすつもりだ。

 4.F・マッサ=4位

 自分のレースに満足している。好スタートを決めたおかげで2つポジションを上げ、序盤から絶好調だった。どちらのタイヤコンパウンドでもペースは良く、レース全体を通じて走りも安定していた。ピットストップでウェーバーにポジションを奪われたのが悔やまれる。今日は表彰台に手が届く位置だったし、そうなれば僕らのホームレースでファンと一緒にお祝いできてステキだっただろう。ただ、他車を抜くのは簡単なことじゃなかった。背後にマシンが迫ってくると、セクター2では特にダウンフォースが失われてしまい難しくなる。全体的にみれば、僕にもチームにもかなり収穫のある週末だった。かなりのポイントを持ち帰ったが、今後も改善したければやるべきことはまだ山積みであることは分かっている。その面からも、選手権の最後の最後まで全力を尽くすつもりだ。

◆マクラーレン

 5.J・バトン=10位

 スタートは最悪。クラッチが滑っていくつかポジションを下げた。最初のスティントはかなり楽しかったが、ダニエル(リチャルド)に引っかかってからは、彼を抜く手立てがなかった。

 今日はギアレシオがあまり合っていなかった。だから燃料が減ってくれば、コーナリングスピードは上がるはずなのに、リミッターに当たってしまい、後ろのマシンにはやすやすと抜かれ、前のマシンを抜くには苦戦することになった。

 前方がクリアになってからは、ペースがとても良かった。でもトップギアが短いから、DRSを使っても、他のマシンより先にリミッターに当たってしまうんだ。

 しかもラスト15周くらいでは、1コーナー進入でマシンがロックするようになり、右フロントタイヤにいくつもフラットスポットができた。それ以降はバイブレーションのせいで全然見えなかったが、それでも完走して、チームのためにポイントを稼ぐことができた。

 最後に、ガレージにいるみんなに「ありがとう」と言いたい。彼らはレース前に起きた燃料システムのトラブルを記録的な速さで修復し、全てのピットストップを完ぺきにこなして送り出してくれた。危ない瞬間もあったが、彼らはよく反応して、信じられないような仕事をやってのけた。

 窮地にあっても、彼らは最高のクルーだよ。今回も完ぺきだった。

 6.S・ペレス=12位

 残念な午後になった。もっと良い結果を出せたと思う。

 運悪く1コーナーで後ろからぶつけられてシケインをショートカットする羽目になった。それからはずっとトロロッソのダニエル(リチャルド)に引っ掛かってしまった。僕のマシンは終始速かったけれど、彼を抜くにはストレートスピードが足りなかった。

 ピットストップを予定より1周遅らせたが、ピット作業があまりうまくいかずジェンソン(バトン)に前へ出られてしまった。そこからも隊列に引っ掛かり、ストレートでの速さでアドバンテージもないので、誰も抜けなかった。

◆ロータス

 7.K・ライコネン=11位

 フロントウイングが壊れてしまい、ピットへ入って新品に取り替える羽目になった。しかも予定外のピットインだったせいで、作業に時間がかかってしまい、後方から地道に追い上げることになった。それを考えれば良い仕事をした。マシンの感触も土曜に比べたら驚くほど良くなっていた。ただ、ああいうスタートだと、その後できることはほとんどない。

 8.R・グロジャン=8位

 モンツァに合わせて空力を設定したのに、ほかのマシンについていくのは難しかった。でも13番グリッドからスタートして、精いっぱいやった結果だ。運悪くピットストップで電気系のトラブルが出てしまい、シグナルがグリーンにならず、そこで数秒をロスした。それがなければマクラーレンの2台とトロロッソの前に出られたはず。そうなればもう少し状況がラクになって、いい結果を残せたと思う。最終ラップでのルイス(ハミルトン)とのバトルは良かったね。僕らはモンツァでベストを尽くしたと思う。シンガポールでは、ブダペスト(ハンガリーGP)の頃のパフォーマンスレベルまでばん回できるよう祈っている。

◆メルセデス

 9.N・ロズベルグ=6位

 最初から全てを少しずつ妥協するという感じで、最高の週末ではなかった。レースではマシンのペースが本当に良い感じだったのに、昨日からの問題のせいで、そのアドバンテージをフルに生かせなかったのが本当に悔やまれる。フリー走行3回目でタイムロスしてからは、マシンを理想通りに仕上げられなかったが、大事なのは、ここでセットアップに手応えを感じられたこと。今日はニコ(ヒュルケンベルグ)を抜いてもう1つポジションを上げようと全力を尽くしたが、終盤の彼はかなり速くて、うまくいかなかった。今は2週間後のシンガポールを楽しみにしている。ストリートサーキットは大好きだから、もっといい週末になってくれればいいね。

 10.L・ハミルトン=9位

 難しい週末だったが、こういうことは起きるものだし、今のところいいシーズンだというべきだろう。今日は精いっぱいやったよ。マシンのペースは素晴らしかったが、運悪く予選のツケを払わされ、ポジションをあまり上げられなかった。レースが始まったと同時に無線が壊れてしまい、本当に大変だった。普通ならチームから送られるアドバイスやデータを頼りにして、レースをマネジメントするものだからね。だからレースが終わるまでスローパンクチャーのことは気づかなかった。もう1回余計にピットへ入ることになった意味が今ようやく分かったよ。レースは楽しいことがたくさんあったが、キミ(ライコネン)とのバトルは別格。ひたすらタフだったね。でも僕らのマシンの速さは明らかだった。チーム一丸となってこれからも頑張っていくし、シンガポールでは巻き返せるだろう。もっと強くなって今週末の埋め合わせができるよう、そこで全力を尽くすよ。

◆ザウバー

 11.N・ヒュルケンベルグ=5位

 素晴らしい結果だよ。昨日に続き、今日もチームが最高のパフォーマンスを見せてくれた。とても満足しているし、5位は理想的な結果だ。3番手スタートにも関わらず、フェラーリやレッドブルを抑え続けるというのが、現実的じゃないことは明らかだしね。スタート直後に2つポジションを落としたが、その後のペースは良く、終盤にかけては際立っていた。それでかなりばん回することができたよ。ノーミスでニコ(ロズベルグ)に隙を与えず、メルセデスを抑えきった。チームにとってとてもいい結果だし、最後にまたポイントも稼いだ。これで弾みがつくことを願うよ。そうすればあと数戦はこのパターンを続けることができるだろう。

 

◆トロロッソ

 19.D・リチャルド=7位

 うれしいよ! 昨日の予選が良かっただけに、今日もそのポジションを守りきれて良かった。最近は予選でトップ10入りしても、レース本番でポジションをキープできるだけの速さがなかったが、今日はやり遂げた。マシンの力を目いっぱい生かしたと思う。直線では低ダウンフォースのセットアップが効いて、なんとか後続を抑えきれた。セクター2で迫られても、高速セクションになれば引き離すことができたんだ。トップ5フィニッシュもそう遠くはない位置にいると思うので、この先の数戦を見すえ、マシン開発は継続しなければならないよ。

◆ピレリ

 P・ヘンブリー=モータースポーツディレクター

 レース開始30分前ににわか雨が降り、何台かは緑のインターミディエイト(小雨用)タイヤでグリッドに向かったようだ。しかし雨が弱まり、結局ほとんどのドライバーがミディアムタイヤでレースをスタートした。今回はシンプルな1ストップのレースになり、終盤でベストタイムを記録したマシンが多く、タイヤの劣化がほぼなかった。タイヤ戦略は様々な要素に影響するが、雨が止んだことで、ベッテルのようにミディアムタイヤでスタートし、ハードタイヤへ交換する1ストップ戦略が勝利の方程式となった。モンツァは、ラ・ロッジアの出口でタイヤの表面温度が130度まで上昇するなど、タイヤにとっては大きな試練が課されるコースだが、タイヤは週末を通して、その要求にしっかり応えていた。この場をお借りして、今週末にここを訪れたファンへ感謝したい。いつもと変わらず、サーキットには刺激的な空気が満ち、まさにホームレースと呼ぶにふさわしい雰囲気をかもし出していたことを誇りに思う。

 

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