欧州株:ほぼ変わらず、米国の対シリア軍事行動の可能性に注目
9月9日(ブルームバーグ):9日の欧州株式 相場はほぼ変わらず。米国が対シリア空爆を週内に決定するかが注目される中、予想を上回った中国輸出の伸びが相場を支えた。
英3位のエネルギー会社、BGグループは5.1%安。来年の生産が自社予想を下回るとの見通しが売り材料。一方、フランスの鋼管大手、バローレックは3.6%上昇。同銘柄の投資判断をケプラー・シュブルーが引き上げた。
ストックス欧州600指数 は前週末比0.1%安の305.84で終了。6日には0.5%上げていた。米雇用統計で雇用者数が予想を下回ったことから、米当局が債券購入を縮小するかどうかを見極めようとする動きが強まった。
ハーグリーブズ・ランズダウン(ロンドン)の株式部門責任者、リチャード・ハンター氏は電子メールで、「中国の経済指標がまあまあで、五輪開催決定で日本株が買われたものの、シリア情勢をめぐる不透明感の継続と米緩和策縮小の公算から欧州株はやや圧力を受けている」とし、「こうした二つの懸念のうち一つまたは両方が解決、ないしは少なくとも対応がなされるまで、遠慮がちな投資家はリスク回避の姿勢を維持する公算が大きい」と語った。
中国税関総署の8日の発表によると、8月の輸出は前年同月比7.2%増と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト予想中央値の5.5%増、7月の5.1%増をいずれも上回る伸びとなった。
対シリア軍事攻撃への支持を訴え、オバマ米大統領は今週、攻撃計画に懐疑的な米議会や消極論が根強い米国民に対し、最後の説得に乗り出す。先週の20カ国・地域(G20)首脳会議で、同大統領は対シリア攻撃について各国首脳を説得できなかった。
9日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価指数が下落。仏CAC40指数は0.2%、英FTSE100指数は0.3%それぞれ下げた。独DAXは0.1%未満の上げとなった。
原題:European Stocks Little Changed as Chinese Exports BeatForecasts(抜粋)
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更新日時: 2013/09/10 02:02 JST