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日本軍「慰安婦」問題の解決へ、記念碑建立5周年集い

 



2013/09/07 21時07分配信 - 社会・一般 -

 日本軍 「慰安婦」 の祈念碑建立5周年の集い (主催・日本軍 「慰安婦」 問題を考える宮古の会) が7日、 上野野原の祈念碑 (アリランの碑・女たちへの碑) 前で行われた。 地元や沖縄、 本土、 韓国などから約40人が参加し、 戦時中に日本軍に強制連行され、 苦しみを強いられた女性たちに想いを寄せながら慰安婦問題の解決へ向けての気持ちを新たにした。 また 「慰安所を知るものとして悲惨な戦争を語り継ぎたい」 との決意も見せた。
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 午前10時過ぎから始まった集いでは、 中原道子さん (早稲田大学名誉教授) が多くの人の協力で行った日韓共同調査などにより、 「慰安婦」 の女性が韓国で生きていたことや祈念碑を建立した地元の人たちへの感謝の言葉を述べた上で 「5周年を迎え心からうれしい。 これからも女性たちの記憶を引き継ぎ、 後世へ残していきたい」 と述べた。
 同祈念碑を建てる会共同代表で挺隊元代表の尹貞玉さんは 「今は女性たちの犠牲の上にあり、 一緒になって平和を守り、 戦争のない世界を祈りたい」 と強調。 またベトナム戦争期に米軍の傭兵として戦った韓国軍兵士によるベトナムの女性への性暴力もあったことも説明し、 「申し訳ない」 と述べた。
 祈念碑を建立した土地を提供した与那覇博敏さんは、 「女性たちは近くにある井戸で洗濯の行き帰り、 ここにあった木陰で休んでいた。 『兄さん、 兄さん唐辛子がないか』 と声を掛けられた。 日本語は流暢だった」 などと当時を振り返った。 祈念碑については 「慰安所を知るものとして悲惨な戦争を語り継ぎ、 繰り返さないために建立した」 と強調した。
 このほかリレートークの形で洪ユン伸さん (早稲田大学国際言語文化研究所研究員)、平良修さん (日本キリスト教団牧師)、 友利恵勇さんらも女性たちへの想いや平和への願いを語った。
 戦争時、 日本軍はアジア太平洋全域に 「慰安所」 をつくり、 沖縄に130カ所、 宮古島には少なくとも16カ所あったという。 そこでは日本、 植民地、 占領地から強制連行された女性たちが 「性奴隷」 として生活を強いられた。 宮古島では2006年から07年にかけて 「慰安婦」 を記憶していた人たちが韓国・日本の研究者との出会いから碑建立する運動が始まり、 08年7月に建立。 祈念碑には 「故郷を遠く離れて無念の死をとげた女性たちを悼み、 戦後も苦難の人生を生きる女性たちと連帯し、 彼女たちの記憶を心に刻み、 次の世代に託します。 この碑をすべての女たちへ、 そして平和を愛する人々に捧げます」 との言葉が刻まれている。

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日本軍 「慰安婦」 の祈念碑建立5周年の集いには地元や沖縄、 韓国などから参加者し、 女性たちへ想いを寄せた=上野野原

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祈念碑前に献花する中原さん (右から2人目) ら

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