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「被災地を忘れないで」の声も
9月8日 20時10分

「被災地を忘れないで」の声も
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2020年のオリンピックとパラリンピックの開催都市が東京に決まったことについて、岩手県内では、東京での開催を歓迎する声が上がる一方で、被災地の復興も忘れないでほしいといった声も聞かれました。

東日本大震災で大きな被害を受けた釜石市の仮設住宅に住む84歳の女性は「仮設から出て、オリンピックを見るという希望を持つことができました。前回の東京オリンピックの時はテレビを見て盛り上がったのを思い出します。オリンピックを通じて被災地の復興も前に進んでほしいと思います」と話していました。
また、釜石市内で物産店を営む60歳の男性は「大変喜ばしいことですが、被災地のことも忘れないでほしいです。震災の時、海外から多くの支援を受けたので、海外の選手たちに被災地に足を運んでもらい、被災地が頑張っている姿を見てもらいたいです」と話していました。

汚染水問題への対応求める声も

2020年のオリンピックとパラリンピックの開催都市が東京に決まったことについて、原発事故で今も15万人近くの人が避難生活を余儀なくされている福島県の人たちからも喜びの声が聞かれた一方で、解決の糸口が見いだせない汚染水問題への対応をしっかりしてほしいという声も聞かれました。
福島駅前で、東京開催の決定について話を聞いたところ、福島市の40代の女性は、「開催が決まって良かったです。ただ、”福島からは遠い”などのコメントがあったので、残念です」と話しました。
また安倍総理大臣が、最後のプレゼンテーションで「汚染水の状況は、コントロールされており全く問題はない」と述べたことについて、「連日ニュースで汚染水の問題が流れていてまだ不安です。国がコントロール下にあると言ったからには、責任を持ってもらいたいです」と話していました。
町の全域が避難区域に指定されている浪江町の人たちが暮らす、福島市内にある仮設住宅でも開催の決定を喜ぶ一方で、先を見通せない生活に対し、原発事故への取り組みをしっかりしてほしいという声も聞かれました。
70代の女性は、「東京での開催が決まってとてもうれしいです。前回の東京開催の時は、子育てが忙しくて楽しむ余裕がありませんでした。今は離れて暮らしている家族と一緒に、開会式を見に行きたいと思います」と話し、7年後のオリンピック開催に期待を膨らませていました。
一方、60代の男性は、今回の招致活動で汚染水問題が注目されたことに触れて、「7年後の将来が見通せない状況では素直に喜べない。安倍首相は招致活動で世界に対して原発事故への取り組みを表明した。国にはしっかりと対応し、オリンピックよりもわれわれの生活の安定に努力してもらいたい」と話していました。

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