米上院外交委 シリアへの軍事行動承認9月5日 5時2分
シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカ議会上院の外交委員会は、オバマ大統領にシリアへの軍事行動を認めるとともに、地上部隊は送らないこと、軍事行動の期間は最も長くて90日、などとする決議案を賛成多数で採択し、今月9日以降、上院の本会議で採決が行われる予定です。
オバマ大統領は、シリアへの軍事行動について議会の承認を求めることを決め、これを受けて議会上院の外交委員会は、戦闘に地上部隊は投入しないこと、軍事行動の期間は60日とし、大統領が必要と判断し議会がそれを認めた場合、さらに30日延長し、最も長くて90日などとする決議案をまとめました。
決議案は4日、賛成10、反対7、棄権1の賛成多数で採択され、議会上院の本会議に送られることになり、今月9日以降、採決が行われる予定です。
一方、野党・共和党が多数を占める議会下院では4日、ケリー国務長官らが出席して公聴会が開かれ、本格的な審議が始まりましたが、議員の間からは、シリアにアメリカの国益は存在するのかとか、戦闘が長期化する可能性はないのかなど慎重な意見が相次ぎました。
アメリカのCNNテレビが日本時間の5日午前5時現在の調査結果として伝えたところによりますと、上院では、まだ対応を決めていない議員が60%余り、下院では、まだ決めていない、または態度を示していない議員が70%余りに上っています。
このため、オバマ政権は、本会議での採決に向けて、まだ対応を決めていない議員への働きかけを強めていくものとみられます。
報道官「称賛する」
アメリカ議会上院の外交委員会で、オバマ大統領にシリアへの軍事行動を認める決議案が採択されたことを受けて、ホワイトハウスのカーニー報道官は、4日声明を発表し、「アメリカの国家安全のため、上院議員が党派を超えて動いたことを称賛する」として、採択を歓迎しました。
そのうえで、「軍事行動に対し、超党派の支持が得られるよう、引き続き議会と協力していきたい」として、今月9日以降に予定されている上下両院の本会議での採決に向けて、議会側の理解を得る努力を続ける考えを示しました。
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