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【名護】日米合同委員会でキャンプ・ハンセンの一部返還の方針が決まった名護市の軍用地。返還予定地を抱える市許田区と幸喜区、喜瀬区の3区は「急斜面で跡利用が困難」と継続使用を求め続けてきた。
2011年9月に、一部細切れ返還の撤回と、継続使用を求めた決議を賛成多数で可決した名護市議会の比嘉祐一議長は「今返されても使い道がない。名護市にとっても、3区にとっても負担軽減には絶対にならない」と指摘。「市長選前の合意で、市にとって利益のない細切れの返還。勘繰りたくなるようなタイミングや、やり方だ」と眉をひそめた。
許田区の崎浜一郎区長は「これまでも何度も返還は延長されてきた。2年前に期限が切れ、いつ返されてもおかしくない状況だったから仕方ない」とこぼす。「跡利用の計画もなく、利用価値もない。だから米軍も返すことにしたかもしれない。区の分収金なども含めて、許田区よりほかの2区の方が受ける影響は大きいはず」と懸念した。